試合中は咆哮解禁　教え子と笑顔で抱擁も…

　その一方で、両軍の守備面での奮闘を高く評価した。「ペナルティエリア内では感情をむき出しでいい守備ができた。ドルトムントも同様だった」とプレー強度は高かった。

　アウェーゴールを手にしたことで、本拠地アンフィールドで迎える二戦目はスコアレスドローでも勝ち抜けが決まる優位性を手にしたが、「まだ勝ち抜けられるという手応えは持っていない。まだ長い道のりがある」と気を引き締めた。

　試合後、フィールド上では教え子と笑顔で抱き合った情熱の闘将。屈辱の出番なしに終わった日本代表FW香川真司との抱擁は長かった。かつてその才能を見出し、寵愛を注いだ「小さな魔法使い」は2016年に入り、定位置を失っている。前節2日のブレーメン戦では途中出場で同点弾となるファインゴールを決めたが、最大の大一番では無情の出番なしに終わった。名将にベンチを温める愛弟子の姿はどう映ったのだろうか。

「第2試合は素晴らしい試合になるだろうね」1週間後に控える第2戦に向け、眼鏡の奥を輝かせていたクロップ監督。ドルトムントにとって4強出場にゴールが必要な一戦で、香川はピッチに立つことができるだろうか。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images