J1屈指の“FK名手”福森晃斗、キックの“源流”は父の教え 「一番意識しているのは…」
元日本代表DF栗原氏が選ぶ11月の「J1月間ベストディフェンシブプレーヤー」選出を受けてコメント
「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」の企画として、元日本代表DF栗原勇蔵氏が11月の「J1月間ベストディフェンシブプレーヤー」を選出。選ばれた北海道コンサドーレ札幌DF福森晃斗が受賞コメントを寄せた。栗原氏に特に評価されたJ1リーグ第30節サンフレッチェ広島戦(2-2)のFK弾を振り返りつつ、キックの名手に成長した理由についても語っている。
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福森は2011年に川崎フロンターレに加入し、15年に札幌に期限付き移籍。2年間にわたって主力として活躍してチームのJ1昇格に貢献すると、17年からは完全移籍に移行している。札幌で6年目のシーズンとなる今季も、正確な左足のキックを武器にレギュラーとしてシーズンを戦い抜いた。
そんななか、栗原氏が「完璧なんじゃないか」と注目し、福森を「J1月間ベストディフェンシブプレーヤー」に選出する理由にもなったのが、広島戦の前半42分に決めた先制点だ。ペナルティーアークの線上で得たFKを左足で繊細に蹴り上げると、絶妙なコースとスピードのボールがクロスバーを叩きながらネットを揺らした。敵地から勝ち点1を持ち帰る要因にもなった一撃を、福森は次のように振り返っている。
「だいぶ距離が近くて、最初はファーサイドのコースと壁上(ニアサイド)のコースのどっちに蹴ろうかなと考えていました。ファーサイドのコースには壁が2枚いたので、距離も近くて当たってしまうかなと。自分が蹴ったほうの壁もだいぶ上背のある選手ばかりでしたが、GKの林(卓人)選手を見た時に、ファーサイド寄りに立っていました。それなら『スピードが緩くても、壁さえ越えれば入るかな』と思って、あそこに蹴りました」
広島戦のFKは、まさにその判断が奏功した形だ。今やリーグ屈指のキッカーとして名を馳せるが、「一番意識しているのは、キックフォームのところ」と明かす。その“源流”は、子供の頃から父親に教え込まれてきた「大人になればキックは飛ぶけど、正しいキックフォームを身に着けていないとまともに蹴れない」という考え方だ。基本を大事にしながら積み上げた鍛錬が、正確無比なキックにつながっている。
J1の舞台で活躍を続ければ、必然的に日本代表というステージも意識する。福森は「サッカー選手である以上、日本代表は誰しもが目指しているところ。左足のキック精度は通用するという自信は持っています」と自負をのぞかせる一方、「足りない部分がまだまだたくさんあるので、しっかりレベルアップしていければ、日本代表も見えてくる」と自身の課題も冷静に認識。キックフォームと同じように地道な鍛錬で総合力を高めていくことができれば、国際舞台で異次元のFKを披露する日も遠くないかもしれない。