森保ジャパン経験者の小林祐希が見た“中島不在”の影響 ボランチ目線で挙げる改善点は?
「なんのための4バック、3バックなのかは大事だと思う」
森保ジャパンはこれまで、4バックをベースにしながら、オプションとして3バックも模索してきた。2019年のキリンチャレンジカップで両システムを経験している小林は、準備期間の短い代表活動ならではの難しさに理解を示す一方、プランの重要性についても説く。
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「正直、俺はシステムとかそんなに気にしていません。どこで誰がプレーしても、ある程度できないといけないし、強いチームは急遽4バックと3バックが変わっても、たぶん対応できる。動き方、立ち位置はもちろん変わるけど、基本的にやることは変わらないので。ただ、なんのための4バック、3バックなのかは大事だと思います。前からプレスをかけてはめたいのか、ブロックを組んで後ろで守るのか、ポゼッションしたいのか。その『なぜ?』が日本代表の場合、戦術とかチームの良さとかではなく、選手をたくさん使いたい、中盤の枚数を増やしたいから、とかに基づいているのかなと感じます。選手としてはポジションが変わるとなれば、守備のはめ方も相手に合わせてプランがないと、1日、2日の準備だと厳しい。でも、それで評価されてしまうのが日本代表。少しかわいそうだなと思う部分もあります」
日本がワールドカップでベスト16の壁を乗り越えるために必要なもの――。オランダ、ベルギーを経て、現在はアジア王者カタールの1部リーグでプレーする小林は、より“激しさ”が求められると見解を述べる。
「2019年1月にアジアカップがありましたけど、アジアの他の国のレベルが上がっていると俺は見ていて感じたし、実際にプレーしていた人たちはもっと感じたと思います。ワールドカップベスト16だ、ベスト8だとか言う前に、アジアで勝たないといけない。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)を見ていて、もっと激しいプレーをすることに慣れていかないといけないと思いました。それは自分の課題でもある。どれだけ泥臭くなれるか。日本代表はプランを立てて簡単に行けるようなところじゃないので、所属クラブでやり続けた結果、またあの舞台に戻れるようにしたいです」
日本代表に新たな風を吹かせる役割を、小林にも期待したいところだ。
[PROFILE]
小林祐希(こばやし・ゆうき)
1992年4月24日生まれ。東京都出身。182センチ・72キロ。東京Vジュニアユース―東京Vユース―東京V―磐田―ヘーレンフェーン(オランダ)―ベベレン(ベルギー)―アル・ホール(カタール)。J1通算36試合・5得点、J2通算138試合・14得点。日本代表通算8試合1得点。観る者を惹きつけるテクニックと発想力を兼備するレフティー。常に成長を追い求める姿は、確固たる信念とハートの熱さを感じさせる。
※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。
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(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)