「なかなかできない」 中村憲剛&小林悠の“黄金コンビ”に指揮官脱帽「分かり合ってないと」
16日の浦和戦で逆転勝利、中村と小林のコンビから3点目をマーク
すでに今季のJ1優勝を決めている川崎フロンターレは、16日の浦和レッズ戦でチームの最多得点新記録とFW三笘薫のルーキー最多得点タイ記録を打ち出すなど、攻撃力を見せつけて3-1の勝利を飾った。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
川崎は前半、浦和にPKで先制を許した。これに関しては鬼木達監督が「すごく難しいゲームに自分たちからしてしまった」と話したように、自陣に下がった浦和に苦戦した。ゴール前の決定機でクロスバー直撃のシュートもあれば、相手の奇跡的なクリアに阻まれた場面もある展開のなか、前半を1点ビハインドで終えた。
それでも、川崎は後半に真骨頂を見せる。まずはMF守田英正がJ1初ゴールとなるミドルシュートを決めると、三笘が今季13点目でルーキー最多得点タイ記録をマークした。さらに、今季限りでの引退を表明しているMF中村憲剛のクロスにFW小林悠が合わせて追加点。これで今季リーグ戦での通算ゴール数を85に伸ばした川崎は、2006年に樹立した記録(84得点)を自ら更新した。
優勝が決まった後の試合だけにモチベーションの問題が指摘されるところだが、鬼木監督は「優勝した後に、記録を作ろうと。もっと早く超えられれば良かったですけど、やはりそう簡単ではないんだなというところと、こういう形でもう一度選手たちが記録というものにチャレンジしてくれたことを本当にうれしく思う。もう1試合あるので、もっと良い形で記録を進めていきたいし、記録というのは積み重ねなので選手の努力を本当に感じている」と、選手たちを称えた。
また3点目は長年、川崎でプレーし続けてきた“黄金コンビ”による得点で記録達成。中村のクロスのタイミングは意外性にあふれたものであり、小林もまた、ボールが届く直前からスライディングをはじめ、DF橋岡大樹の前に足をねじ込むようにして決めた。
それだけに、指揮官は「あの瞬間というのは、やっぱり分かり合っている2人じゃないとなかなかできない得点だと思っているので、長年やっていることで研ぎすまされたものが出たなと。(クロスを)上げた憲剛もそうですし、あのタイミングで入っていった悠もそうですけど、僕らは毎回見ているので『ここだな』というのは分かりますけど、それを実際に試合で感じてやれたのは素晴らしいと思います。また、ホーム最終戦でそういう2人の姿を見せられたのは良かったんじゃないか」と、ホーム等々力競技場で中村がプレーする最後の試合で、最高のプレーが出たことを喜んだ。
最終節(柏レイソル戦)では、三笘のルーキー最多得点新記録を樹立できるかにも期待がかかる。そのルーキーは「今日も狙ってはいましたけど、チームとしての形を意識しながら取れたので、次も狙っていきたい」と次節を見据える。記録づくめの1年の締めくくりとなるかにも注目だろう。