【月間表彰】「俊輔さんより凄いかも」 札幌DF福森の“ワールドクラスFK弾”に元日本代表DFが脱帽
2020年11月 Jリーグ月間ベストディフェンシブプレーヤー by 栗原勇蔵 福森晃斗(札幌)
今季のJ1リーグで、プレースキッカーとしてインパクトを残しているのが北海道コンサドーレ札幌DF福森晃斗だ。Jリーグを全試合配信している「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」の企画で、元日本代表DF栗原勇蔵氏が「月間ベストディフェンシブプレーヤー」を選出。11月は第30節サンフレッチェ広島戦(2-2)で直接FK弾を決めた福森を指名した。
J1リーグ通算316試合出場を誇る栗原氏は、11月の「月間ベストディフェンシブプレーヤー」に、プレースキッカーとして結果を残している福森を選出した。「セットプレーは、もしかしたら(中村)俊輔さんより凄いかもしれない。まさしく札幌の(シニシャ・)ミハイロビッチですね」と、21日の清水エスパルス戦(5-1)、28日の広島戦と2試合連続で直接FK弾を決めたキック精度に賛辞を送っていた。
「本当にキックが上手い。ビルドアップの時のダイアゴナルのボールも別格。 守備面に関しては、対人も含めて改善点はある。ただ、そこを補って余りあるキック精度。 試合を見ていて、Jリーグにおいて言えば、俊輔さんよりも鋭いんじゃないかと感じる。日本代表となると、守備面やスピードの要素なども問われるが、例えばもしアメフトであれば、キックのみの担当があれば永遠に起用され続けるでしょうね(笑)」
とりわけ栗原氏が舌を巻いたのは、第30節広島戦の前半42分に決めた直接FK弾だった。ゴール前約18メートルの距離でFKを獲得すると、左足から放たれた柔らかな一撃は綺麗な弧を描きながら壁を越え、クロスバーを叩いてゴールネットを揺らした。まさしく“ゴールへのパス”のような軌道となった美しいゴラッソに、栗原氏は「自分がもし(相手守備の)壁に入っている立場だったら、『マジかよ』と呟いてしまうでしょうね(笑)」と振り返った。
「近いほうが難しい。壁も全力で飛んでいるわけで、これ以上ボールが強かったら壁に当たるかバーを越している。逆に、緩ければキーパーに触られている可能性が高い。完璧なんじゃないですかね。世界的に見てもキック精度で言えば、ワールドクラスなのは確か。世界的名手が日本に来ても、あそこまでは決められないのではないかと思う。どのチームもキックを警戒しているけど、それで仕留めてしまうし、広島戦は彼のキックで勝ち点1を持ち帰った事実がある」