ミランで活躍の名DFは鬼軍曹を擁護 名物会長による解任案は愚策と提言
監督の手腕でない問題が山積
ネスタ氏は監督の手腕以前の問題の存在を指摘した。今季開幕前に100億円の補強費を費やす一方で、タイ富豪への株式売却契約が突如暗礁に乗り上げたために、クラブの経営状況は再び悪化。1月の移籍市場でジェノアにMFスソ、アレッシオ・チェルチ、LAギャラクシーに元オランダ代表MFナイジェル・デヨングを放出し、人件費を必死に軽減する一方で、補強はなし。
FWエムベイエ・ニアングの交通事故による手術というアクシデントを境に、無敗記録を更新していたミランは選手層の薄さから終盤戦で息切れしている。
イタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラは開幕直後から出ずっぱりで、日本代表MF本田圭佑も前節アタランタ戦を右足打撲で欠場するまで、後半戦は連続先発を続けた。2人に関しては本職の攻撃的MFがいないために、「立っていられる限り出場する」とミハイロビッチ監督も自虐的に語っていた。
自前のスタジアムを持たず、経営面が一向に改善しないなど構造的な問題を抱えるミランに、かつてのレジェンドはシルビオ・ベルルスコーニ会長によるここ数年のお家芸と化した監督交代以外の策を講じるように訴えていた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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