南野拓実、インサイドハーフでチャンス増? 中盤起用は「合理的」と現地メディア指摘
攻撃的に振る舞う際はヘンダーソンを最終ラインに下げるオプション採用も現実的に
リバプールの日本代表MF南野拓実は現地時間13日、プレミアリーグ第12節フルハム戦に途中出場。チームは1-1で引き分けたものの、インサイドハーフとして好パフォーマンスを見せたことで、現地メディアは今後も同様の起用法が継続する可能性を指摘している。
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昨季王者として今季のリーグ戦に臨んでいるリバプールは現在、負傷者が続出する状況に苦しんでいる。オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイク、イングランド代表DFジョー・ゴメスの主力CBコンビが長期離脱を強いられており、精神的支柱の元イングランド代表MFジェームズ・ミルナーや新加入のスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラら数多くの選手が離脱中だ。
さらに9日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第6節ミッティラン戦(1-1)では、新加入ながら得点量産中のポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタも負傷。厳しい台所事情のなかで迎えたフルハム戦は序盤から押し込まれる展開が続き、前半25分に先制点を与えてハーフタイムを迎えた。
ユルゲン・クロップ監督は後半開始とともに、元カメルーン代表DFジョエル・マティプに代えて南野を投入。イングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンをセンターバック、オランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムをアンカーに移し、南野はインサイドハーフに配置された。ここから流れを手にしたリバプールは後半34分にPKを獲得。これをエジプト代表FWモハメド・サラーが決めて、最低限の勝ち点1を持ち帰った。
南野は中盤のポジションでチームに活力を与えるプレーを見せ、後半16分にはヘンダーソンからパスが来れば決定機という場面も創出。この活躍を受け、リバプール専門メディア「リバプール・コム」はヘンダーソンを最終ラインに下げる新たな形について「理にかなっており、継続の可能性もある」として、次のように伝えている。
「もちろん、現状は理想からはほど遠い。ヘンダーソンはセンターバックではなく、彼自身もプレーしたいポジションではないだろう。中盤の構成力も損なうことになってしまう。南野は不慣れなポジションで“間に合わせ”の解決策かと思われたが、フルハム戦では理にかなった選択だった」
そして、フルハム戦の後半は約80%のポゼッション率を記録したことに触れ、「これだけ攻撃に注力できるなら、中盤を攻撃的な選手で固めるのは合理的だ」と指摘。「今後、同じような形を採用しても、パニックになる必要はない」とオプションの一つとして継続していく可能性もあるとしていた。
南野はすでに、インサイドハーフで攻撃的な役割をこなせることを証明している。ヘンダーソンを最終ラインに下げるという“オプション”が頻繁に採用されることになれば、序列を上げるチャンスは増えていくことになりそうだ。