「蔚山は幸運、神戸には不運」 韓国メディア、7分間で2度のVARに注目「運命を分けた」
試合の流れを変えた、神戸の“幻の2点目”と蔚山の“オフサイド取り消し”
Jリーグのヴィッセル神戸は13日、カタールで行われているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝の蔚山現代(韓国)戦に臨み、1-2と逆転負けを喫した。初出場での決勝進出を目指したが、120分の死闘の末に力尽きた。この試合で明暗を分けたのが、後半に起きた2度のビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による判定だ。韓国の総合ニュースサイト「ニューシス」は、「蔚山は幸運、神戸には不運」と報じている。
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神戸は準々決勝の水原三星(韓国)戦で、1-1からのPK戦を7-6で制して準決勝に進出。しかし、決勝トーナメント1回戦で負った怪我をそのPK戦で悪化させたように見えた元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、準決勝の登録メンバーから外れた。大黒柱を欠く神戸だったが積極的なゲームを展開すると、後半7分に右CKからMF山口蛍が低く抑えたシュートを決め、1-0と先制に成功した。
このゴールの後、蔚山が前への圧力を強め神戸が受ける展開に。厳しい時間帯を凌いだ神戸は同30分、敵陣でボールを奪いカウンターを発動。MF安井拓也がシュートを放ち、相手GKが弾いたところを途中出場のFW佐々木大樹が押し込み貴重な追加点になったと思われた。しかし、VARの進言により、安井がボールを奪った場面で神戸のファウルがあったとしてゴールは取り消された。
逆に同37分、蔚山のMFユン・ビッガラムの左足シュートが、前方にいたFWビヨルン・ヨハンセンの足にわずかに当たってコースが変わりゴール内へ。一度はオフサイドの旗が上がり得点は認められなかったが、VARのチェックによりオフサイドはないと判断され、スコアは1-1の振り出しに戻った。
7分間で起きた2度のVAR判定について、「ニューシス」は「ビデオ判定(VAR)が運命を分けた。蔚山は幸運、神戸には不運だった」と報道。特に、神戸の“幻の2点目”となったシーンについては、蔚山にとっては「幸いなことに判定が覆された。主審はVARを介して、先にシン・ジノのボールをインターセプトする過程で、神戸のファウルがあったと判断するとゴールを認めなかった」と伝えている。
両チームの明暗を分ける形となった二つのVAR判定。ACL初出場でJリーグ勢として唯一ベスト4に駆け上がった神戸だったが、イニエスタ不在のなかで無念の敗戦となった。