「清武さんや香川さんに劣っているが…」 浦和の「新9番」武藤がACL広州戦で見せた“ワンタッチ・ゴーラー”の真髄

ハリル御前試合で決勝点 代表入りにアピール成功

 浦和の新たな「9番」が大一番で伝統の番号にふさわしい結果を見せた。5日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)第4節の浦和レッズ対広州恒大(中国)の一戦で、浦和のMF武藤雄樹は後半7分に1-0での勝利を導く決勝ゴールを決めた。

 後半7分、中盤の左サイドよりで相手のボールをカットしたMF阿部勇樹から、矢のようなサイドチェンジが右サイドのU-23日本代表MF関根貴大へ。前半からドリブル突破で再三チャンスを生み出していた浦和のスピードスターは縦に相手を振り切ると右足でクロス。ファーサイドのMF宇賀神友弥が右足ダイレクトでシュート性のボールをゴール前に折り返すと、MF武藤が素早く反応して頭で押し込んだ。

「今日のようなゴールは僕の特長の一つだと思っています。ウガさんがシュートを打つと思って詰めようと思っていたのですが、僕のところにボールが来た。レッズではサイドチェンジをしてからのクロスは狙っているところなので、逆サイドにいるシャドーは常にゴール前でいいポジションにいなければいけないですし、相手は僕のことが見えていなかったと思います。チームの練習の成果が出たゴールでした」

 “ワンタッチ・ゴーラー”の真骨頂ともいえる形だった。昨季にベガルタ仙台から浦和に移籍して一気にゴール数を伸ばしたが、その多くがワンタッチでのものだった。一瞬でマークを外して一撃で仕留める。相手からすれば、シュートの瞬間に寄せきれていなければノーチャンスになる。右サイドの関根から逆サイドの宇賀神へと大きな展開でボールが動く状況に、広州の最終ラインはボールウォッチャーになった。DFの視界から巧みに消えた武藤は一瞬で勝負を決めた。

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング