「浦和はスーパーな試合をした」

　この日の決勝ゴールは、先月の国内組による候補合宿に招集したMF武藤雄樹のものだった。昨年の東アジアカップにも招集し、代表デビュー戦でゴールを決めた武藤のゴールに「嬉しかったですね」と笑顔だった。

　守備では日本代表GK西川周作がファインセーブを見せ、DF槙野智章がFWマルティネスをシュート0本に封じ込めるなど勝利に大きく貢献した。いずれも代表のキャリアの中で、ハリル監督就任以来、出場数を増やしてチャンスを掴んでいる選手たちだ。

　9月から始まるワールドカップアジア最終予選では、この広州から“中国のセルヒオ・ラモス”との異名も持つDFジャン・リンポンなど、多くの代表選手が送り込まれている中国と対戦する可能性もある。最終予選を見据えた上でも有意義な視察になったようだ。

【了】

轡田哲朗●文　text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images