イブラヒモビッチが語るミラン“復権”への思い 「本当に上手くやっている。しかし…」
難しいとされる挑戦への意欲を明かす 「モチベーションにあふれている」
イタリア・セリエAで首位を走る名門ACミランの元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチは、英公共放送「BBC」のインタビューに「今していることを続けられる限り、プレーし続ける」としたうえで、ミラン復権への思いを語った。
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今年1月に前所属の米MLS(メジャーリーグサッカー)ロサンゼルス・ギャラクシーとの契約満了を受け加入したイブラヒモビッチは、昨季の後半戦だけの成績なら優勝したユベントスに匹敵する勝ち点を稼いだチーム復活の原動力になった。そして今季、ここまで単独首位に立っているチームを間違いなくけん引している。
「BBC」のインタビューに応じたイブラヒモビッチは、冒頭で「今していることを続けられる限り、プレーし続ける」と宣言。「クラブは信じられないほどの形で、本当に上手くやっている。しかし、まだ何も勝ち取っていない。これを覚えておく必要がある」としたうえで、2012年までプレーした当時のリーグ優勝を争うレベルであるミランに復活させるという意欲を語っている。
「初めてここに到着した時(2010年夏)、リーグ優勝を勝ち取るために戦っていたクラブに参加した。戻った時(今年1月)、それはミランを元の場所に戻すための戦いだった。違う種類の挑戦だが、他の人から難しすぎる、ほとんど不可能だと言われる時こそ好ましい挑戦だ。これが自分をイキイキとさせる。成功できると思うことを実行すれば、感触は素晴らしい。すでにトップにいるトップチームで優勝するよりも大きな成果だ。モチベーションにあふれているよ」
また、10月で39歳になったことによる肉体的な変化はハッキリと認め、イタリアサッカーの文化についても触れている。
「多くのことを経験してきて、ゴールに困ったことはない。今の自分は5年前と同じプレーヤーではなく、10年前と同じプレーヤーでもない。誰もが変化をする。フィジカル的な観点からは、正直言って以前のようには走れないので、今はもっと賢く走っている。セリエAがストライカーにとって最も難しいリーグだと言う理由は、非常にテクニカルなリーグで、イタリアの哲学としてゴールを奪うことよりも奪われないことを優先するからだ」
運動量の低下を受け入れつつ、最終的なゴール前での仕事にフォーカスしているという面が現在のイブラヒモビッチにはあるのだろう。それでも卓越した得点力は今でも変わらない。
そしてイブラヒモビッチが語ったように、イタリアには守備の哲学がある。ただ、ベテランストライカーが駆け引きを武器にゴールを奪うことができるリーグということも、歴史が証明している。例えば、元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロ氏や同FWファビオ・クアリアレッラ、同FWアントニオ・ディ・ナターレ氏といった、30代も半ばになった選手が得点王を獲得してきた。
イブラヒモビッチの存在は、10連覇に挑むユベントスによる完全な“1強リーグ”と化していたセリエAに、間違いなく変化をもたらしている。
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(FOOTBALL ZONE編集部)