「英雄的な方法で…」 “満身創痍”イニエスタ、4強進出に貢献で母国紙称賛「歴史を刻み続けている」

同点弾を決めたヴィッセル神戸FW古橋亨梧と元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ【写真:AP】
同点弾を決めたヴィッセル神戸FW古橋亨梧と元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ【写真:AP】

負傷のイニエスタは水原戦で延長戦から途中出場

 ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、現地時間10日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝、水原三星(韓国)戦に延長戦後半の途中から出場。右太ももの負傷を押してPKを成功させてベスト4進出に貢献し、母国スペインメディアは「イニエスタはヴィッセルを英雄にした」と称えている。

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 イニエスタはACL決勝トーナメント1回戦の上海上港(中国)戦で、ロングシュートを狙った際に右太もも前部を押さえて途中交代。それから中2日の準々決勝ではベンチスタートになった。

 前半7分に先制された神戸は、相手が決定機阻止での退場者を出した場面で得たフリーキックをFW古橋亨梧が決めて前半のうちに1-1と追いついた。しかし、そこから相手を崩しきれず試合は延長戦へ。そして、延長後半8分の時点でイニエスタがピッチに送り込まれたが、中央のゾーンからまったく動くことができず、本来のボールに多く関わっていくプレーは見られなかった。

 そしてPK戦の1人目にイニエスタは登場したが、中央への緩いキックを決めたものの、再び負傷した場所を押さえて苦悶の表情を浮かべた。延長戦のプレーではほとんどボールタッチをしていなかっただけに、キック1回にも耐えられない状態であることが浮き彫りになってしまった。

 最終的に神戸は7人目のFW藤本憲明が決めてPK戦に競り勝ち、ベスト4に進出。スペイン紙「スポルト」は「イニエスタはヴィッセルを英雄にした」との見出しで取り上げている。

 負傷を押してでも、出場して結果的に勝利に貢献したイニエスタに対し、同紙は「アンドレス・イニエスタはヴィッセル神戸で歴史を刻み続けている。元FCバルセロナの選手は、日本チームを初めてのACL準決勝に導いた。彼は英雄的な方法でそれを行った」と、称賛した。神戸は13日に準決勝で蔚山現代(韓国)と対戦。勝利すれば19日に西地区をすでに勝ち上がっているペルセポリス(イラン)との決勝に臨む。

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