東京23区から世界的ビッグクラブを! 世界最大級のビジネスグループと異例のスポンサー契約を締結
理事にはあの世界的ビッグクラブの…
LB-BRBの理事には、マンチェスター・シティのホールディング会社であり、横浜F・マリノスの少数株主でもあるシティ・フットボール・グループ(CFG)の日本法人、シティ・フットボール・ジャパンの代表を務め、今月1日に横浜F・マリノスのエグゼクティブ・アドバイザーへの就任も発表された利重孝夫氏が務めている。
以前、サッカーマガジンZONEの取材で利重氏は、LB-BRBについてこのように話していた。
「Jリーグの掲げる地域密着は非常に意義のあることで、LB-BRBでも地域の方々に愛されるクラブを目指します。ですが、それだけではこの20年で東京23区にJクラブが誕生しなかったのもまた事実。東京はさまざまな地方から多くの人が集まってできた街なので、地域コミュニティーが醸成しづらい。
一方で、日本のサッカー、スポーツは学校が軸となって実施されています。実際、高校や大学スポーツの先輩・後輩の関係は一生ものだといっても過言ではないでしょう。それぐらい日本では学校コミュニティーが浸透している。東京23区にも数多くの大学があり、そのコミュニティーは非常に大きい。ゼロからコミュニティーをつくり上げるのは容易ではありません。だからこそ、すでに存在するコミュニティーをいかに活用していくか、それを考えて生まれたのがLB-BRBです」
確かに、高校サッカー選手権や夏の高校野球が、日本のスポーツのキラーコンテンツとなっていることは、日本に学校コミュニティーが広く浸透し、スポーツにも影響を及ぼしていることの証明といえるだろう。地域コミュニティーと学校コミュニティーの融合によって、日本サッカー界に新たな風を吹き込むことになれば面白い。
「このやり方が正しいとも全てだとも思っていません。ただ、今存在するスキームの中だけでなく、例えばFC今治やドーム社のいわきFCなど、他にもさまざまな特色のあるクラブが数多く出てこればいいと考えています」
こうした多様性こそが、今停滞感に覆われている日本サッカーがブレークスルーし、世界に追い付き、追い越すための道筋になるかもしれない。PwCという大きな羽根を手に入れたLB-BRBが、近い将来、世界への飛躍を見せることができるのだろうか。これからも注目したい。
【了】
野口学●文 text by Manabu Noguchi
LB-BRB TOKYO●写真提供 photo by LB-BRB TOKYO