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奇才ファン・ハールの選手起用の“謎” 戦力外のベルギー代表MFフェライニが主力クラスに格上げ
マンUの「失敗作」は一転、「戦力」へ!?
マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、就任当初から放出リスト入りしていたベルギー代表MFマルアン・フェライニに主力級の起用法を約束したという。英地元紙「デイリー・スター」が「ファン・ハールがフェライニにマンチェスター・Uにおける大きな役割を与える計画を伝える」と報じた。
ファン・ハール監督は今夏の移籍市場で「パニック・バイ」とも揶揄された大型補強を敢行。レアル・マドリードから英国史上最高の移籍金でアルゼンチン代表MFアンヘル・ディマリアを獲得するなど、マーケットに総額1億5000万ポンドの補強費をつぎ込んだ。
だが、その豊富な戦力を生かそうにも、その出場機会は限られている。昨季リーグ7位に終わったために、欧州のカップ戦への出場権はない。今季リーグカップ初戦で3部のMKドンズに0-4で惨敗したため、今季出場できる大会はリーグ戦とFAカップのみ。選手のプレー時間は限定されているのだ。
一方で、大量補強の裏では、MF香川真司をドルトムントに手放すなどドラスティックな人員削減も進めてきた。そして、ファン・ハール監督にとっては、フェライニはその放出リストのトップに位置していたはずだった。
だが、記事では一転してこう伝えられている。
「ベルギーの失敗作は昨年エバートンから2750万ポンドで移籍後、苦しんでいる。まだユナイテッドでゴールを決めたことがなく、現在足首痛で離脱している。しかしながら、ファン・ハールは(彼には)オールド・トラッフォードでの未来があると思っている。ベルギー発の報道によると、ファン・ハールはこのミッドフィルダーと役割について話し合った」
フェライニは今夏、セリエAナポリにレンタル移籍寸前だったが、条件面で破談に終わった。さらに故障も重なり、チームに残留することが決定。指揮官は、話し合いの席上でフェライニを重用する計画を示したという。
大型補強の煽りで、スペイン代表MFファン・マタですら先発出場が微妙な情勢だと言われている。だが、一度はオランダ人指揮官から戦力外扱いを受けた、デイビッド・モイーズ前監督の愛弟子は、失地回復に成功したというのだ。赤い ユニホームを着たフェライニに、明るい未来は待っているのだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web