本田が武藤、柴崎ら若手の猛追を歓迎 「抜かれない自信がある」

さらに上を目指すエースの自負

 日本代表MF本田圭佑は9日、ベネズエラ戦で代表初ゴールを決めたFC東京MF武藤嘉紀、鹿島MF柴崎岳ら台頭する若手を意識せず、成長度合いでも上回る自信を口にした。
 ベネズエラ戦でキャプテンマークを巻いた背番号「4」は完全な引き立て役に回った。ゴールシーンでは、いずれも相手は本田をマーク。監視の目が緩くなったスキに、2人の若武者はゴールを陥れた。後輩たちの躍動する姿に、本田はかつての自分を思い出した。
「1点目も、2点目もそうですよね。どちらも完全におとりにされて決められるという、昔の自分を思い出すシーンだった。でもそこは勝負なんでね、僕は当然、これでは満足できないですし、逆に、彼らは今日の試合で結果を出せたので本当におめでとうと言いたいですね」
 
 図らずも、デコイ役を務めることになった本田は日本代表のエース格。後輩からその座を狙われる立場となった。かつての貪欲な自分自身を振り返って言った。
「僕は人の足を引っ張ったことは一度もないですよ。自分がはい上がるために、いろんなことをしてきただけで、自分のポジションの人を引きずり下ろしたことは一度もない」
 さらに、「彼らは本田選手を超えられるのか?」と取材陣に尋ねられると、こう答えた。
「それはどうでしょうね。僕は当然一生懸命さらに伸びようとしています。もしも僕が今後彼らを意識し続けることがあれば、おそらく食われるでしょう。まだまだ彼らを意識してないし、さらに上を意識しているんで。その間はおそらく抜かれない自信はある。今後も数年は必ずそれを維持できる、もしくは僕の方が離せるという自信がある」
 後輩を意識することは、後退を意味する。ミランという厳しい環境で明るい未来を見いだすために苦闘する限り、若武者よりも成長できる確信が本田にはあるのだ。今後もポジション争いで猛追する若手を突き放す精進を、日々積み重ねていくつもりだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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