負傷欠場の本田にとばっちり 格下に敗戦のミラン鬼軍曹が怒りの強制合宿を敢行
王者ユベントス戦へ向けミラネッロに“監禁”
ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督が3日の敵地アタランタ戦での1-2での敗戦に「もう限界だ」と激怒。今季初となる強制合宿突入を明言し、右足の打撲でこの試合を欠場した日本代表MF本田圭佑はとばっちりを受ける羽目になり、監禁生活を余儀なくされることになった。
「今日、我々は幸運にもリードを手にした。だが、試合を締めくくることができなかった。サポーターには申し訳ないとしか言いようがない。なぜなら、このパフォーマンスは受け入れ難いからだ」
リーグ戦4試合連続で白星から遠ざかっている鬼軍曹は憤怒の形相で、イタリア衛星放送局「メディアセット・プレミアム」のインタビューに応じた。来季ミラン監督候補に浮上しているエウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督率いる中小クラブの7位サッスオーロに勝ち点差1に迫られる危機的状況で、指揮官はイタリアサッカー界恒例の苦行を選手に突きつけた。
「我々よりもメンバーの劣るチームに勝ち点2しかあげることができていない。31節にもなって同じことを言い続けなければいけないとするならもう限界だ。だから、少なくとも土曜日まで合宿生活に突入する。ユベントス戦に備えるためだ。もう限界に達した。これ以外に術はない。私が責任を持つ。クラブも了解してくれた」
9日のイタリア王者ユベントス戦までミラノ郊外の練習場ミラネッロで強制合宿に突入することになった。イタリアでは2部降格危機のチームや不振の場合、監督やオーナーの強権発動により監禁生活を余儀なくされる恒例行事でもある。王者ユベントス相手の戦いぶりいかんでは、監禁生活が続行される危険性もある。
ピッチに立てなかった本田にとっては完全にとばっちりを受けた格好だが、仲間と同様にミラネッロにこもり、打倒ユベントスの準備を進めるしかない様子だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images