【ACL帯同記】横浜FM、“史上初”決勝T進出の舞台裏とは? カタールで奔走するスタッフたちの素顔

副務の徳永大義さんの指揮の下、ラベル剥がしの作業を行うマリノスファミリー【写真提供:横浜F・マリノス】
副務の徳永大義さんの指揮の下、ラベル剥がしの作業を行うマリノスファミリー【写真提供:横浜F・マリノス】

【短期連載│第3回】コロナ禍での“バブル方式”の開催…スタッフも苦労しているんです

 世界中を巻き込む新型コロナウイルスの影響により、3月に中断されたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が、11月下旬から中東カタールを舞台にセントラル方式で再開された。昨季のJリーグ王者である横浜F・マリノスは、上海上港(中国)との2連戦を1勝1敗として迎えたグループステージ第5節で全北現代モータースに4-1と圧勝。ACL4度目の挑戦で、クラブ史上初の決勝トーナメント進出を決めた。そんな勢いに乗るチームを、陰ながら支えるチームスタッフたちの姿を今回は紹介する。

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 短期連載のこの企画ですが、早くも第3回となりました。選手やスタッフからニヤニヤしながら「見ているよ」と言われ始め、日本からは遠い地にいますが、少しずつ反響の大きさを感じているところです。引き続き、お付き合いくださいませ。第2回の帯同記では、ACLにおける試合前日・当日の主なルーティンワークを中心にご紹介させていただきましたが、中2日での連戦が続きますので、今回以降は試合ごとの前々日~当日に起こった印象的な出来事をお伝えしていきます。

 今回のセントラル方式はコロナ禍の影響で、選手・スタッフを始めとする関係者が隔離空間で過ごす、いわゆる“バブル方式”で運用されています。スタジアムと練習場以外の外出はできず、ホテル内でもチーム関係者以外とは極力接しないような形で生活しています。

 そこで頼りになるのが、第1回でご紹介したリエゾンや、バス・用具車のドライバーの方々。彼らも我々と同じホテルで生活していますが、本業以外のこともフレンドリーに手伝っていただいています。国籍もそれぞれ異なる彼らを取りまとめるのは、F・マリノス随一のお調子者である副務の徳永大義さん。例えばブランドコントロールのため、ホテルから支給いただいている水のラベルを剥がす作業があるのですが、それも徳永さん指揮の下でお手伝いいただいています。

ACLのステッカーを用具車に貼るイサック【写真提供:横浜F・マリノス】
ACLのステッカーを用具車に貼るイサック【写真提供:横浜F・マリノス】

 国籍が異なる人々が同じ作業をし、言葉が通じなくとも笑顔に溢れている姿って素晴らしいですよね。彼らもまた、マリノスファミリーの一員です。用具車のドライバーを担当してくれているイサックは、ACLのロゴを車に貼ってくれていました。ちなみにこの用具車はレンタルで、彼の所有物ではありません(笑)。

選手が試合中に飲むアクエリアスもスタッフの手作り(左) ドリンクは各選手専用なので、オレンジジュースは背番号入り(右)【写真提供:横浜F・マリノス】
選手が試合中に飲むアクエリアスもスタッフの手作り(左) ドリンクは各選手専用なので、オレンジジュースは背番号入り(右)【写真提供:横浜F・マリノス】

 試合前日は用具準備が大変なことは容易に想像できますが、海外遠征では水以外のドリンクの準備もくまなく行います。上海上港戦の前日も、緒方くんやトレーナーの宮内信泰さんと一緒に準備。スポーツドリンクは現地のモノですと、選手の体に合わない可能性があるので、いつもお世話になっているコカ・コーラ ボトラーズジャパン様のアクエリアスパウダーを日本から大量に持っていき、水に溶かして作っています。選手が分かりやすいようにキャップにAQUARIUSの「A」の文字を書くことも忘れずに。また、選手が試合日に好むジュースも背番号入りで用意します。マリノスサポーターであれば、どの選手のオレンジジュースか、すぐに分かりますよね(笑)?

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