3連勝を導いた俊輔の芸術的FK 文句なしの一撃も「もうちょっとスピードが欲しかった」

一度目の失敗を糧に試合中に見事に修正

 勝利の陰には、主将の金言があった。横浜F・マリノスは2日、J1ファーストステージ第5節、敵地でのG大阪戦に臨み、2-1と逆転勝利を収めてリーグ戦3連勝を飾った。芸術的なFKで同点弾を決めた元日本代表MF中村俊輔は、守備でもチームを救う大きな仕事を果たしていた。

 序盤から両者ともに積極的な攻撃を仕掛け、攻守が目まぐるしく変わる展開となったこの試合。前半19分には、昨季まで横浜FMでプレーしていたFWアデミウソンが巧みなボレーシュートでネットを揺らし、G大阪が先制した。

 しかし、迎えた同40分に中村がゴール正面の右寄り、約25メートルの位置からの直接FKを叩き込み同点とした。中村は前半11分にも直接FKのチャンスを得ていたが、そのシーンでは芝に足を取られてミスキックとなっており、試合の中ですぐさま修正する見事な対応力を見せた。試合後には、そのシーンをこう振り返っている。

「1回目でズッコケちゃったんでちょっと不安でしたけど、少し(足元を)固めて、2回目は気をつけて蹴って入りました」

 文句なしの一撃に見えたが、本人は「もうちょっとスピードが欲しかった」と語った。前半終了間際に生まれた貴重な同点ゴールは、G大阪ペースだった嫌な流れを断ち切る意味でも大きな意味を持つ1点だった。そして、自らが持つJ1での直接FKからの最多得点記録を「22」に伸ばしている。

 

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