大迫は後半勝負のつもりが無情の交代 次なるチャンスに「切り替えるしかない」

中盤との距離が遠い厳しい展開

 日本代表FW大迫勇也(ケルン)は、9日のベネズエラ戦で無念の前半での後退を告げられ、悔しさをかみしめた。
 新体制の初陣となるウルグアイ戦では出番がなかった。だが、この日は本田、柿谷と3トップを組み、念願のセンターフォワードで先発出場を果たした。体を張りながら、前線で起点となろうと努力した。これからというところで、柿谷とともに前半で後退を告げられた。
「けが? いや、何もしてないですよ。監督から何にも言われていないけど、まぁしょうがないんじゃないですか。厳しい展開でしたけど、切り替えるしかないですけど」
 不完全燃焼に終わった。「オレはサコ(大迫)が良かったと思う」と代わって1トップを務めた岡崎も評価するように、つぶれ役をこなしたが、中盤からいいパスは届かず。期待された見せ場はつくれなかった。
「チームとしてポゼッションがうまくいっていなかった。後ろに人数をかけているけど、ボールがうまくつながらなかった。前は人数が少なくて、その中でボールを大きく蹴ることが多かった。蹴るなら前に人数かけたり、つなぐなら後ろに人数をかけたりと、区別をさせたらよかったかなと」
 発足間もないチームで局面に応じた戦術的なメリハリを効かせることは難しかった。鹿島時代の同僚であるMF柴崎岳に、その期待が託された。しかし、鮮やかなゴールは決めたものの、前半の時点ではゲームメークの域に達するプレーまでは見せられなかった。
「今日は3ボランチだったから、すごく位置が低かった。あそこに入った時に距離の遠さをすごく感じた」
 前半は前線で孤立していた大迫だったが、後半に勝負をかけるもくろみだったという。
「マーカーはまったく問題なかった。むしろ、後半になったら絶対にスペースができて、まったく違う展開になると思ってやっていましたけど」
 だが、無情の後退を告げられた。「悔しさはある。もう少しやりたかったけどね、それは監督が決めることだし。チームでも今週、試合がある。そこで頑張りたい」。不発に終わった大迫は所属のケルンでさらなる結果を残し、次なるチャンスに備えるつもりだ。
 
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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