【ACL帯同記】横浜FM、カタール遠征の裏側 コロナ禍の異国で痛感した“サッカーができる幸せ”
徹底された機内でのコロナ対策とここだけの内緒の話
予想外のトラブルと3連休前の渋滞に巻き込まれながら、なんとか空港に到着。選手たちが集合するまでに飛行機に預ける荷物の対応を進めます。と言っても、普通の海外旅行ではありません。一般的にサッカーの海外遠征の際には国内遠征時よりも荷物が多くなるのですが、今回は最長1カ月の遠征ということもあり、チームとしては経験したことのない荷物の量だったんです。数で言うと、約220個! ACLのためにこれだけの荷物をまとめてくれたホペイロの緒方(圭介)くんは、「矢野さん、見てください。ピース(笑)!」と言って、ハサミで謎の“ピース”を作ってくれました……。それを見て、「オガちゃん、疲れているなあ」と感じましたが、彼の笑顔には、この日を迎えられた達成感があったのでした。
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荷物を飛行機に預け終わる頃には、選手たちも到着。空港に駆けつけてくれたチーム統括を始めとするクラブスタッフの方々の見送りを受けて、飛行機に乗り込みました。機内でのコロナ対策は万全。マスクのみならず、フェイスシールドも着用が必須。そして座席は、3席掛けに1人という配置になっていて、約12時間のフライトもノーストレスでした。
私の前の席が緒方くん、横の席がオビ(オビ・パウエル・オビンナ)選手でしたが、緒方くんの席が1列目ということで、他の座席よりも空間をゆったりと使用できるということもあり、離陸前にはこんなやりとりが。選手を気遣った緒方くんが「席、交換するよ。こっちのほうが広いから!」とオビ選手に声をかければ、「大丈夫です! 緒方さんがそちらで!」と年上のスタッフを気遣うオビ選手。何よりも、選手のコンディションを第一に考える緒方くんと、選手とかスタッフとか関係なく、先輩に対して気を遣えるオビ選手の何気ないやりとりに、「ACLに向けていいチームの雰囲気だな」と感じました。
とはいえ、「どちらの体も大きいんだから、どっちがどっちに座ったってあまり変わらないけどなあ」と思ったことは、ここだけの秘密にしておきます(笑)。