中村憲剛、ラストシーズンに実感した後輩の成長 3度目Vは特別なタイトルの味「こんな幸せな40歳で…」

大けがで長期離脱を経験…一方で見えた後輩の力 「みんなに感謝」

 しかし、昨年11月2日のJ1第30節サンフレッチェ広島戦(2-1)で左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷の重傷を負い、全治7カ月となった。選手生命を脅かす負傷だったが、懸命なリハビリの末に今年の8月29日に行われたJ1第13節の清水エスパルス戦(5-0)で復帰。10月31日のFC東京戦(2-1)では自身の40歳の誕生日に決勝点を決める活躍も見せたが、翌11月1日に今季限りでの現役引退を発表した。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 負傷で離脱するなかで、見えたのは後輩たちの成長だった。チームは再開後、10連勝とJ1記録となる12連勝を達成。首位を独走する強さを誇った。そして、掴んだ2年ぶり3度目の栄冠。今季で現役を終える中村にとっても格別なタイトルの味だった。

「今シーズンで引退というのは決めていて、あまり誰にも言っていないなか、ここまで後輩たちが自分が怪我して不在の間にも強いフロンターレを見せてくれていた。ここに乗っかって、しゃべらせてもらえているのはみんなに感謝。(強豪の)フロンターレなので、試合に戻るのは簡単じゃないのは分かっていたけど、試合に戻っていくことで成長することができた。こんな幸せな40歳でいいのか……引退する年にシャーレを掲げられるなんて幸せ者。全ての人に感謝したい」

 だが、まだ終わりではない。これでJ1リーグ1位と2位のみが出場できる天皇杯・準決勝への切符を掴み取った。もう一度タイトルを――。「リーグ戦がまだ残っているけど戦って天皇杯につなげていきたい」。ラストシーズンを最高の“二冠”という形で締めくくるため、中村は今この瞬間から再び走り始める。

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング