意地見せたG大阪、川崎優勝に“待った”をかけた宮本監督の“プラン”は? 「何もいい効果はないので…」
引き分け以下で川崎の優勝が決まる状況で…G大阪は浦和に2-1の逆転勝利
ガンバ大阪は22日のリーグ戦で浦和レッズをアウェーで2-1と破った。引き分け以下なら川崎フロンターレの優勝が決まる状況だったが、宮本恒靖監督は「次の試合のことや、他チームのことを考えても何もいい効果はない」と、目の前のゲームに集中することが必要だったと話した。
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ガンバは後半に入り浦和に先制ゴールを許したものの、すぐさまFW宇佐美貴史が同点ゴール。そして、コーナーキックからDF髙尾瑠が決勝ゴールを奪う試合展開だった。双方ともにマッチアップがハッキリした中で試合内容に大きな差はなかったが、現在2位にいるガンバが勝負強さを見せたとも言える展開だった。
宮本監督はこの試合、ダブルボランチに古巣対決になるMF矢島慎也と、大卒1年目のMF山本悠樹を組ませた。その理由については「この試合がどういう性格になるかというところを考えて、我々がボールを持つ時間が長くなるだろうと。2人の攻撃的な部分を出したいと思ったし、プランとしてはリードした中で、(奥野)耕平を入れて試合を終わらせるという部分もあった。慎也も古巣相手ということもあったと思うし、そういったものがしっかりと出たと思う」と話す。
実際に、宇佐美のゴールにつながったサイドチェンジを供給したのは山本であり、髙尾のヘディングが決まったコーナーキックのキッカーも山本だった。そして、矢島は中盤でゲームメーカーとしてボールを散らすプレーを見せ、最終的に奥野を投入するところまでを含めて宮本監督の意図は試合と噛み合った。
引き分け以下なら川崎の優勝という状況について指揮官は「次の試合のことや、他チームのことを考えても何もいい効果はないので、この試合に全力を注いでということだった。我々は勝ち点を多く積み上げることを考えていかないといけない」と話した。
同様に同点ゴールの宇佐美も「あきらめたわけじゃないけど、(川崎と)差がものすごく開いているし、川崎を見ているというよりは、目の前の試合を勝ち続けることだけしか考えていない。試合前もそうだし、昨日くらいから川崎の結果を気にしているということも一切なかった。川崎にプレッシャーをかけるという感情も個人的にはないし、目の前の試合にただただ勝ちたいだけ。意識しないといけないかもしれないが、川崎の『か』の字もない感じ」と、その浦和戦へ集中したことを話した。
次のゲームは川崎とアウェーで直接対決になる。宇佐美は「次は川崎の選手たちもホームで決めたいと思っているだろうし、川崎サポーターのみなさんも目の前で見たいと思っているだろうし、そこを僕らが止めることに意味があると思う。いいチャレンジ」と不敵な言葉を残す。ガンバの踏ん張りによって、今季のJ1における最後のビッグマッチとも言える直接対決が意味のあるものになった。