アギーレジャパン初ゴールは新生FW武藤嘉紀 圧巻の独走ドリブルシュート
大舞台で輝く男
日本代表は9日、横浜国際でベネズエラと親善試合を戦い、2-2の引き分けに終わった。記念すべきアギーレジャパンの初得点は、初招集の代表キャップ2戦目のFW武藤嘉紀が奪った。
圧巻の独走ドリブルで6万4007人の観衆を沸かせた。武藤は後半6分、こぼれ球を中盤で拾うと、ギアを入れ替えてグイグイとボールを運んだ。追いすがる相手DFを振り切ると、その視界にはゴールしか入っていなかった。相手の寄せが甘いと思った瞬間、ミドルレンジから鋭く左足をふり抜いた。地をはうようにピッチを駆けたボールは、ゴール右下へと突き刺さった。
武藤は代表発表当日、「どんなときも泥くさくひたむきにプレーしたい」と初めて日の丸を背負うことへの意気込みを語っていた。
その背番号「14」には、スタジアム全体から万雷の拍手が送られた。武藤は最近、気弱だった自分の変化をこう口にしている。
「以前は大舞台では得点できなかった。チャンスがくるときは怖かった。でも、いまはメンタル的にも成長できたと思う、少し変わったのかな」
大舞台になればなるほど、その力を発揮する武藤は試合直後、「最高の気分だったが、勝つことができなかった。次の機会があれば、日本を勝利に導きたい。一喜一憂することなく、これからも泥くさいプレーで頑張っていきたい」と、謙虚に言葉を並べた。期待を一身に集める新鋭は、どこまでもひたむきに突き進んでいくだろう。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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