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「世界中が我々を笑っている」 “皇帝”ベッケンバウアー、歴史的大敗のドイツ代表を酷評
ドイツのレジェンド、レーブ監督続投に理解も…スペインに0-6大敗の結果に不満表明
ドイツ代表が現地時間17日のUEFAネーションズリーグのリーグAグループ4第6節でスペイン代表に0-6の大敗を喫し、同国メディアからの批判が止まないなか、ドイツサッカー界の重鎮であるフランツ・ベッケンバウアー氏も、不甲斐ない戦いぶりを見せた現代表への不満を表明している。
現役時代は“皇帝”と呼ばれ、ドイツサッカー史上最高の選手と評されるベッケンバウアー氏にとっても、89年ぶりとなる6点差での大敗には我慢がならなかったようだ。ドイツ紙「ビルト」のインタビューに応じた同氏は、スペイン戦でのドイツ代表について、「あれはドイツ代表の試合ではない。完全なブラックアウトだ。私があの試合を見て思い出したのは、タイガー・ウッズのことだ。彼は先週日曜日のゴルフのマスターズで、3打とされているホールを終えるのに10打もかかった。全くもって説明不可能な事態だったが、スペイン戦も同じようなものだ。世界中の人々が我々のことを笑っている。こんなことはドイツ代表に関しては、今までほとんどなかったことだ」と酷評した。
また、指揮官であるヨアヒム・レーブ監督については、「ヨギ(レーブ監督の愛称)とそのスタッフは、何をしたらいいのか分かっていなかった。もちろん、彼が引き続き指揮を執るべきだし、欧州選手権に向けて仕事を続けたほうがいい。ただし、あの試合は彼が新しい気づきを得るのに役立ったはずだ。私はあのチームに、土台となるものが全くないと感じた。チーム状況が上手くいっていないのであれば、リーダーとなれる選手がすぐに必要だ」として、レーブ監督続投の方針に理解を示しつつ、リーダー不在のチーム状況を指摘している。
こうしたチームを立て直すために、ベテランの力を借りるべきだというのがベッケンバウアー氏の考えのようだ。同氏は、「トーマス・ミュラー(バイエルン・ミュンヘン)であれば、代表チームをトップレベルに押し上げられるだろう。バイエルンが試合中に厳しい状況に陥った時のようにね。3月に行われる欧州選手権前の3つのテストマッチでチームが機能しなければ、ヨギは考えを変えなくてはならない」として、ミュラーだけでなくジェローム・ボアテング(バイエルン)やマッツ・フンメルス(ドルトムント)ら、2018年ロシア・ワールドカップ以降に代表から遠ざかっている選手たちの再招集を提言し、レーブ監督へ再考を促している。
ドイツサッカー界で圧倒的な存在感を放つベッケンバウアー氏までもが代表チームを批判したことで、バッシングの勢いは今後さらに増すことになるかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)