「まるでバレーボール」 日本代表戦で生まれた“珍プレー”に英メディア再脚光
シリア代表GKアルマが4年前に見せた“長距離パントパンチ”に再注目
日本代表の試合で生まれた“珍プレー”が、4年以上の時を経て再び脚光を浴びている。2016年3月に行われたロシア・ワールドカップ(W杯)予選シリア戦、相手GKがパントキックの代わりに見せた“パンチング”に英メディアが注目。「普通じゃないクリアで有名人に」と取り上げている。
16年3月29日、当時のバヒド・ハリルホジッチ監督に率いられた日本代表は、W杯予選シリア戦に臨んだ。試合はオウンゴールで先制した日本がMF香川真司の2得点などで大量5ゴールを挙げ、5-0の完勝を収めている。
埼玉スタジアム2002で行われた一戦はホームチームの大勝という結果になったが、この内容と結果以外の部分で、海外からも注目されることとなった。それがシリア代表GKイブラヒム・アルマが前半10分に見せた“パンチパンチ”だ。
一般的にGKはボールをキャッチした場合、近くの味方にスローイングで渡すか、パントキックで前線に届ける。ややレアケースでは、カウンターなどの際に前線まで素早く長距離のスローイングを見せることもあるだろう。
しかし、アルマはそのどれとも違う選択肢を取る。自陣ペナルティーエリア内でボールを持ち、前線の選手がロングボールに備えた陣形を取るなか、アルマはパントキックのような構えから、なんと右手の“パンチング”でボールを前線へ。これがハーフウェーラインを超えるところまで飛び、センターサークル内の敵陣側に落下した。
常識を覆す驚愕の“ロング・パントキック”はSNS上で話題を呼んだが、このプレーに英メディア「スポーツ・バイブル」は再注目。「アルマは前線にボールを送る際、まるでバレーボールのような“パントパンチ”を採用して前線の味方に届けた。このふざけた映像はSNSで注目を浴びることとなっている」と綴って紹介している。
これ以降も同様のプレーが増加したということはないが、実際に前線に届けることに成功している以上、アルマにとっては決して分の悪い賭けというわけではなさそうだ。マンチェスター・シティのブラジル代表GKエデルソンなど、スローイングの名手は増加傾向にあるだけに、アルマのような形でのフィードが欧州トップレベルで見られる日も来るかもしれない。