「欠落が浮き彫りに…」 英記者がメキシコ戦で「打開する術がない」と酷評した選手は?

「ロサーノの冷静なフィニッシュは、鈴木にとって教訓となったはず」

 しかし、日本は握った主導権をゴールに還元する能力がなく、常に仕留める力を持つメキシコのクオリティーを目の前に後悔することになった。パナマ戦もそうだったが、もし日本が得点力の問題を解決できなければ、ビッグゲームではより一層危険に晒されることになるだろう。1時間が経過する前に原口がピッチを退き、橋本拳人が投入された直後から、メキシコが主導権を握ることになった。

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 橋本が投入される前からメキシコが優位に立ち始めていたため、二つの事象をリンクさせるのは不公平かもしれないが、パナマ戦で失望させるパフォーマンスの後、定位置確保に本格的なアピールを示したいのであれば、改善の必要があるという提案にはなるだろう。後半18分に相手FWラウール・ヒメネスの先制点は吉田麻也の弱点を捉えたものであり、常に最高のストライカーとしての手法を見出す。日本が今年対戦した他の試合に比べて一流であり、この試合のクオリティーは重要なステップとなった。

 その5分後に訪れたFWイルビング・ロサーノの追加点も似たようなことが言えるだろうが、メキシコが試合を終わらせてしまったため、ピッチで何が起き始めていたのかを把握するのは事実上不可能になった。

 ナポリのエースは俊足を生かし、FWエンリ・マルティンのパスを合図としたレースで日本の守備陣は置き去りにされた。ロサーノの冷静なフィニッシュは、鈴木にとって教訓となったはずだ。鈴木は交代していたため、メモを取ることができる恩恵を受けたことだろう。

 確かなのは、メキシコの落ち着きは、森保監督と日本にとって重要なレッスンをもたらしたということだ。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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