単身スペイン挑戦から7年 不屈のゲームメーカーが2部Bの先に見据える“大きな野望”
3年後にスペイン1部でプレー その先に見据えるCL出場や日本代表選出の“野望”
同じセグンダBには1学年下の安部がプレーし、3歳年下の日本代表MF久保建英は1部の強豪ビジャレアルで過酷なポジション争いを繰り広げている。15歳でスペインに渡り、様々な試練を乗り越えて22歳となった吉村が見据える今後のビジョンとは――。
「3年後にはスペイン1部に近い場所にいたいです。もちろん、最終的にレアルやバルサのようなビッグクラブでプレーできたら最高ですけど、今はまだ夢のまた夢。15歳でスペインに来て、こつこつと自分を見つめながらやってきたからこそ、ここまで来られたと思っています。正直、中学時代の自分からすれば、今の状況ですら想像できなかったので(笑)。最終的に1部のクラブでプレーして、『こんなヤツでもこのレベルに這い上がって来れるんだぞ』と見せられたらな、と。その時に、きっとプラスアルファの目標が生まれてくると思うんです。チャンピオンズリーグにも出たいし、日本代表にもチャンスがあるなら入りたい。今はサッカーが本当に楽しいし、毎日が充実しています。
日本には僕よりも上手い選手はたくさんいるし、高校サッカーでチャンスがもらえない子たちもいるはずです。もちろん、その場所にいるからこそ成長できることもありますが、違うところに出て、自分自身をチャレンジできる環境に身を置くことも大切。チャンスが約束されているわけではないけど、誰にでも可能性は広がっている。スペインとかいろんな海外に挑戦してもらえたら嬉しいし、僕もライバルとして成長できると思っています」
かつて無名の存在だった吉村が、“サクセスストーリー”の実現を目指してスペインで挑戦を続ける姿は、プロを夢見る子供たちに勇気と希望を与えるに違いない。
※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)