久保建英、試合を決めたラストパスに詰まった“凄み” 思い描く絶対的存在への道筋「代表の一員として…」
久保建英はパナマ戦で南野拓実にスルーパスを出し、決勝点を演出「(ゴールも)近い」
森保一監督率いる日本代表は13日、オーストリア・グラーツで行われた国際親善試合パナマ戦で1-0の勝利を収めた。指揮官はスタートからシステム「3-4-2-1」を採用し、1トップにはMF南野拓実(リバプール)、2シャドーにMF久保建英(ビジャレアル)、MF三好康児(アントワープ)を起用。前半は連係面で苦しんだが、後半16分に途中出場のMF遠藤航(シュツットガルト)、久保、南野のコンビネーションで奪取したPKを“10番”南野が決めた。決勝点を鋭いスルーパスで演出した久保は、国際Aマッチ10試合目の出場で手応えを掴んだ。
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久保らしさが詰まったパスだった。前半はなかなか前線へのパスが通らず、決定機を作り出せず。だが、後半から遠藤が投入され、流れが変わった。0-0で迎えた後半14分、その遠藤から久保にパスが通ると、すかさず前を向いた久保はペナルティーエリア手前まで運んで最前線の南野へスルーパスを通した。抜け出した南野がエリア内で相手GKに足を掛けられて転倒。同16分に南野が自らPKを決めて、決勝点を奪った。久保にとっては思い描いていた形だった。
「相手もしっかりプレスに来ていましたけど、相手の判断のゆるみもあって、遠藤選手が前を向いて、自分がずっと受けたかった位置に素晴らしいボールがきた。(自分が)前を向いた時に南野選手の動き出しが見えたので、あとはそこに流し込んだ」
国際Aマッチ10試合目。19歳162日で迎えたこの一戦でゴールを決めていれば、歴代2番目の年少記録だった。10月のオランダ遠征では初戦のカメルーン戦(0-0)で途中出場し、コートジボワール戦(1-0)では2列目左で先発起用。だが、ゴールに絡むプレーは見せられなかった。それでも、所属クラブでは、10月22日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第1節スィヴァススポル戦(5-3)で先発フル出場し、1ゴール2アシストをマーク。続く同25日のリーガ・エスパニョーラ第7節カディス戦(0-0)では、リーグ初先発を飾った。今月5日に行われたEL第3節マッカビ・テルアビブ戦(4-0)では2得点に絡む活躍を見せ、大会3アシスト目を記録した。日本代表でも存在感は高まっている。
「常に100%で今できることをやっているつもりではあるけど、だんだん味方の選手の特徴も分かってきて、連係も深めながらチームのコンセプトも分かってきた。まだまだ足らないことだらけだけど、代表の一員としての認識が出てきている。やり続けることが大事。今日も何回か惜しいところはあった。最後もらえていたら……とか、パスが通っていたら……とか。結果として起点という形でしたけど、どんなシーンでも飛び込んで行って今日みたいなプレーをすれば(ゴールも)近い。焦らずという指示もベンチから飛んでいた中でしっかり嫌なところにポジションを取れたかなと思う」