アルゼンチン代表MFを襲った空中両膝蹴りに海外騒然 「ネイマールのような負傷」

ピッチに倒れこむアルゼンチン代表MFパラシオス(写真中央)【写真:Getty Images】
ピッチに倒れこむアルゼンチン代表MFパラシオス(写真中央)【写真:Getty Images】

アルゼンチンMFパラシオスがパラグアイFWロメロに両膝蹴りを食らって腰椎骨折

 アルゼンチン代表は現地時間12日、カタール・ワールドカップ(W杯)南米予選第3節でパラグアイ代表と対戦し、ホームで1-1と引き分けた。開幕3連勝を逃したなか、22歳のMFを襲った悲劇に海外メディアも騒然となっている。

 10月に開幕したW杯南米予選で2連勝を飾ったアルゼンチンは、第3節でホームに難敵パラグアイを迎えた。試合は前半21分にPKで先制点を許すも、同41分にFWニコラス・ゴンサレス(シュツットガルト)が決めて同点に。さらに後半12分には、メッシがゴールネットを揺らすも、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によって直前にファウルがあったと判定され、勝ち越し弾は幻となった。試合はこのまま1-1で終了し、アルゼンチンは3連勝を逃す結果となった。

 そのなかで、試合中に空気が凍り付いたのが前半27分だった。アルゼンチンの最終ラインからボランチのMFエセキエル・パラシオス(レバークーゼン)へフィードが出て、パラシオスはバックステップを踏みながら浮き球を処理しようとした。ジャンプから着地する受け身が取れない瞬間、背後からパラグアイFWアンヘル・ロメロ(サン・ロレンソ)が突進。両膝がパラシオスの腰付近に入り、パラシオスは苦悶の表情を浮かべてピッチに倒れ込んだ。

 負傷でプレー続行不可能となったパラシオスは、前半29分にMFジオバニ・ロ・チェルソ(トッテナム)と無念の交代となり、カートに乗せられてピッチを去った。ロメロに対してはイエローカードが出されるにとどまったが、試合後にはアルゼンチンサッカー協会が腰椎の横突起を骨折して入院したことを発表している。

 フランステレビ局「BFM TV」は、「ロメロ襲撃でパラシオスが“ネイマールのような”負傷」と見出しを打ち、「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を使用したにもかかわらず、アンヘル・ロメロはイエローカードにしかならなかった。パラシオスは病院に搬送され、数カ月離脱濃厚な腰椎骨折と診断された。これは2014年のワールドカップのネイマールを想起させる」と、1カ月以上の離脱を余儀なくされたブラジル代表FWネイマール(パリ・サンジェルマン)を引き合いに、危険なプレーだったと伝えた。

 また、アルゼンチン紙「ラ・ナシオン」のパブロ・リソット記者もツイッターで、「パラシオスへの空中両膝蹴り。背後から過度の力が加えられている。VARはこのプレーをレビューし、審判はアンヘル・ロメロを退場にしなければいけなかった」と主張し、波紋を呼んでいる。

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