浦和L、6年ぶりVに導いた森監督の“秘策”とは?
浦和レディースの森監督は就任2年目で6年ぶり4度目の優勝に導いた
浦和レッズレディースは8日のなでしこリーグ(日本女子リーグ)第16節愛媛FCレディース戦にホームで5-1の勝利を収め、6年ぶりのリーグ優勝を決定した。前身のさいたまレイナスFC時代から合わせて4度目の頂点に立った。
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浦和が大きな変化を見せたのは2年前、森栄次監督の就任が大きなきっかけだった。それまでの数年間、攻撃的なサッカーを志向すると言いつつも実際には最終ラインと中盤で相手の攻撃を耐えてFW頼みのカウンターを仕掛けるサッカーだった。そこには2017年に加入したFW菅澤優衣香のパワーもあったので、成績は残ったものの、優勝を争うとなると日テレ・東京ヴェルディベレーザとの差は歴然だった。
下部組織時代を合わせて世代別の代表チームに多くの選手を送り出し、「若手の素材は一級品」と言われながらも伸び悩んでいたチームにやってきたのが森監督だった。そして、本格的に攻撃的なポゼッションサッカーに着手。就任当初の森監督は「選手たちがこういうサッカーを待っていたという感じもある」と、ポテンシャルを引き出す手応えを口にしていた。一方で就任1年目はやや勝負弱さを見せる部分もあった。
そうした中で迎えた2年目は、リーグ開幕当初から首位を独走。安定感のある戦いぶりからは意外なほどに1点差ゲームも多かったが、ドイツでのプレー経験も持つ最年長のFW安藤梢が「去年は勝ち切らないといけない試合で勝てなかったのは勝負強さが足りなかったからだと思いますが、去年を経験した選手がその経験を生かして課題を改善できたことが、今シーズンのいろいろな難しい試合も勝ち切れた要因だと思う」と話したように、次々に勝ち点を積み重ねた。
その間にMF塩越柚歩が、なでしこジャパンに初選出されるなど個々の選手たちにも成長が見られ、評価も高まった。そして気が付いてみれば2試合を残して2位のINAC神戸レオネッサに勝ち点8差をつけて圧倒的な優勝を飾った。森監督は「本当にやりがいのある2年間だった」と話し、こう振り返った。