「史上最悪のVAR判定」と英メディア糾弾 リーズFW、“腕の付け根”オフサイドに憤慨

リーズ・ユナイテッドでプレーするFWパトリック・バンフォード【写真:AP】
リーズ・ユナイテッドでプレーするFWパトリック・バンフォード【写真:AP】

リーズFWバンフォード、左腕の付け根がオフサイドと判定されゴール取り消しに

 プレミアリーグ第8節クリスタル・パレス対リーズ(1-4)での判定が波紋を呼んでいる。リーズのゴールがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認によりオフサイドで取り消しとなり、英メディアは「史上最悪のVAR判定」と糾弾している。

 問題となっているシーンが生まれたのは、リーズが0-1の1点ビハインドで迎えた前半17分だった。リーズのFWパトリック・バンフォードがディフェンスラインとの駆け引きからスルーパスで抜け出し、ゴールネットを揺らしたが、VARによる確認の結果、オフサイドで取り消しとなった。

 リプレイで確認すると、バンフォードの体の大半はオンサイドだったものの、スルーパスを出す方向を支持するために伸ばした左腕の付け根がオフサイドと判定されたと見られる。同点とするチャンスを逃したリーズは前半22分に2失点目を喫し、その5分後にはバンフォードが1点を返したが、最終的に1-4の大敗となった。

 これに納得できないのがリーズ側だ。米スポーツ専門局「EPSN」によると、バンフォードは試合後、次のように憤慨していたという。

「僕にはルールが理解できない。腕で得点することはできないし、意味が分からないよ。今日は僕の身に起こったけど、こういうシーンを何度も見てきた。これはサッカーをおかしくしている。ゴールを見たいのに、こういうことが起こっているのは馬鹿らしいことだ。レフェリーだって納得はできていないんじゃないか? 選手もレフェリーも分からないことなんて…意味があるのか?」

 “腕の付け根”がオフサイドポジションにあるという判定は、バンフォードにとって受け入れがたいものだったようだ。この判定について、英ラジオ局「talkSPORT」は解説者のロビー・サベージ氏による「これまで見たなかでも最高に信じられないものだね。フットボール史上最悪の判定だ」というコメントを引用し、「史上最悪のVAR判定がバンフォードのゴールを取り消す」と報じている。

 ルールの適用方法としては決して間違いではないが、少なくともリーズ関係者にとって納得するのは難しい判定となったことは確かだ。今なおイングランドではVARに否定的な意見が少なくないだけに、今後の運用に影響を及ぼすこともあるかもしれない。

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