“絶妙アシスト”の久保建英、直撃した現地記者も賛辞 「素晴らしかった」「評価に値した」
シドロ記者「チームでも特に攻撃に参加した選手の1人になっていた」
ELでここまで全試合に先発出場し、1得点3アシストと素晴らしい結果を残しているこの日の久保のパフォーマンスについて、スペイン各紙は試合翌日の紙面で高く評価した。
スペイン紙「AS」は久保に対し、「偉大な久保はビジャレアルが首位の座を維持した試合でゴールを欠くも輝いた」と評し、得点を記録したバッカ、バエナと並ぶ最高の3点をつけた。一方、スペイン紙「マルカ」の評価は2点(最高3点)。バッカが唯一の3点、DFルベン・ペーニャ、アルビオル、ハウメ・コスタ、イボーラ、バエナ、フェル・ニーニョが久保と同評価だった。
ビジャレアルの地元紙「エル・ペリオディコ・メディテラーネオ」は、エメリ監督が“プランB”のチームで臨みながらもゴールラッシュを導いたことを一面で伝え、久保については「好きなように自由にプレーした。ダイアゴナルの動きを見せ、チャンスを作り、2点目をアシストした」と評価し、7点(最高10点)をつけている。トップは2得点のバッカで9点、バエナが8点、そしてGKヘロニモ・ルジ、アルビオルなど8選手が久保と並び7点だった。
スペインのラジオ局「カデナ・セール」のハビエル・シドロ記者は試合後、マッカビ・テルアビブ戦にフル出場した久保のパフォーマンスに次のような賛辞を送っている。
「今日はとても面白いゲームだったし、タケ・クボは素晴らしかった。チームでも特に攻撃に参加した選手の1人になっていた」と、攻撃への関与が多かったことを強調した。
続けて「私はエメリが彼を右サイドとトップ下のどちらで起用するのか疑問があったが、最終的に右サイドでプレーしていたね。前半は後半に比べると、チーム同様にマッカビ・テルアビブに苦しめられたのは間違いない。しかし全体を通じて振り返ってみると、ビジャレアルの選手全員がとても良かったと思うし、タケ・クボは評価に値するプレーを見せていた」と十分な出来だったことを認めていた。
ビジャレアルは8日に、リーガ・エスパニョーラ第9節でヘタフェとアウェーで対戦するが、久保の先発予想について、マッカビ・テルアビブ戦でエメリ監督が大幅なローテーションを行ったこと、そしてフル出場したことを考慮すると、再びベンチスタートになる可能性が高いだろう。しかしホームでわずか1失点と、リーガ屈指の高い守備力を誇る相手との拮抗したゲームになることが予想されるため、久保には試合の均衡を破る役割が求められるかもしれない。
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(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。