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インザーギ監督に課せられた赤と黒の威信復活への5つの障壁
哲学と確かな実績
第四に挙げられたのは、「戦術的なプロジェクト」。チームの戦術的なアイデンティティーを植え付けることもインザーギ新監督の使命だ。今後も戦術面のブラッシュアップが必要必須と見ているのだ。
「開幕前の合宿では4-3-3でやっていたが、今は違うフォーメーションも試している。戦術もそうだが、ミランの哲学を刻み込みたい。ミランは攻撃に出る、プレッシングをかける。知的に頭をつかってゴールへの道筋を探す。自らのアイデンティティーを持ち、プレーでサポーターを巻き込む。ミランは状況の主役であること。過去と同様に、他との違いを周囲に納得させる」
最後はイタリア杯の優勝だ。リーグ戦よりも、それまで軽視しがちだったカップ戦を制し、まずタイトルを獲得すべきだという。それが名門復活への大いなる一歩となるのだ。
「いつもこの大会に高飛車になっていたが、それは誤っていた(前回は準々決勝ウディネーゼ戦で敗退)。この大会はミランにとって一番大事な基礎、ベースとなる。試合は常にサンシーロで戦えるかもしれない。イタリア杯は、たくさんのクラブがリザーブを出すが、ミランはスタメンで戦える。優勝すればオートマチックに欧州の大会とイタリアスーパーカップに参戦できる。おそらくスーパーカップは北京で戦うことになる。クラブにとって、ブランドを広めるのに興味深い市場である。トロフィーはミランの再建に違う味わいをもたらす」
インザーギ監督の選手時代が、そうだったように、ティフォージから尊敬と深い愛を集めなければいけない。スーペル・ピッポが、この五つのタスクを成功させたとき。それは、かつて栄華を極めたロッソネロが威信を取り戻すきっかけとなるだろう。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web