異色の新星ファン・ウェルメスケルケン・際 手倉森J初陣で感じさせた可能性
右サイドバックとして先発した”秘密兵器” 後半24分までプレー
異色の新戦力がU-23日本代表でのデビュー戦を飾った。25日の国際親善試合、U-23メキシコ戦で、ファン・ウェルメスケルケン・際(ドルトレヒト)が初招集初スタメンでピッチに立ち、右サイドバックとして後半24分までプレー。「デビュー戦ということで、いい緊張感で臨めた」と、守備に軸足を置きつつも果敢なオーバーラップも見せるなど積極的な動きを見せた。
異色のキャリアの持ち主だ。オランダ人の父と日本人の母を持ち、2歳から日本で生活。甲府ユースを経て、単身オランダへ渡ってオランダ2部のドルトレヒトでプレーしている。右サイドバックには室屋成(FC東京)、松原健(新潟)ら負傷者が続出している事情もあり、アジア最終予選を勝ち抜いた手倉森ジャパンの“秘密兵器”として、このポルトガル遠征で初めて招集された。
ベガルタ仙台を率いていた頃から、手倉森誠監督は緻密な守備組織を作り上げることに定評がある。際はそのスタイルを初体験することになったが、「試合の入りに少し自分のところからやられるところがあったので、そこは次の修正点です。守備のやり方やどういう形でサッカーをやるかが試合を通してだいぶ分かりました。自分の動きや、どういうことをやればいいかを自分でもつかめてきた」と、試合の中でチーム戦術を吸収できたと話した。
指揮官は際について「初めてにしてはよくやってくれた。ハーフタイムにポジショニングでの何メートルかのズレについて、これまでのメンバーと話していたけど、可能性を感じた」と、今後の継続的な招集も示唆した。ほぼ初対面となる選手がほとんどの中でも、コミュニケーションにも問題は無さそうだ。
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