久保建英のプレーにスペイン人記者“失望” ヒールパスで得点関与も「とても酷かった」
【スペイン発コラム】バレンシア戦でゴールに絡むもイエローカード2枚で退場処分
ビジャレアルは現地時間18日、リーガ・エスパニョーラ第6節でバレンシアとホームでダービーマッチを戦った。エースのFWジェラール・モレノがスペイン代表参加中に負傷したことにより、日本代表MF久保建英に今季初の先発出場のチャンスが訪れる可能性もあったが、試合当日のスペイン各紙の予想通り、リーグ開幕から6戦連続でベンチスタートとなった。久保は試合前、クラブスタッフに右足首をテーピングで入念に巻かれていたが、その後、問題なく控え組のウォーミングアップに参加している。
バレンシア戦に向けてウナイ・エメリ監督は、バルセロナ戦での大敗後(第3節/0-4)、2試合で成果を挙げている4-1-4-1で再び臨んだ。0-0で引き分けた前節アトレティコ・マドリード戦からの変更は2人。負傷したDFペルビス・エストゥピニャンとG・モレノに代えて、MFアルフォンソ・ペドラサとMFサムエル・チュクウェゼを先発復帰させている。
ビジャレアルは開始早々の前半6分、チュクウェゼのパスをペナルティーエリア内で受けたペドラサが相手DFガブリエウ・パウリスタに倒されPKを獲得。これをFWパコ・アルカセルが冷静に決めて先制に成功する。一方、バレンシアは同37分、MFゴンサロ・ゲデスが鮮やかなシュートをペナルティーエリア外から突き刺し同点にした。
後半に入り1-1の膠着状態が続くなか、久保が同19分にチュクウェゼとの交代でピッチに入ると、同24分、MFモイ・ゴメスのパスをトラップミスした後、上手くかかとで後ろに流したボールからパレホが決勝点を記録した。リーガ公式記録でアシストはつかなかったが、今季初めて得点に絡むことになった。
2-1で“バレンシアダービー”を制したビジャレアルは、6試合3勝2分1敗の勝ち点11で暫定2位に浮上。首位レアル・ソシエダと勝ち点で並んでいる。
しかし久保は後半27分に足を上げ、バレンシアDFホセ・ルイス・ガヤの側頭部を蹴り1枚目のイエローカードをもらうと、後半アディショナルタイムにルーズボールの競り合いの際にスライディングタックルでボールに先に触るも、その後に足裏が相手MFカルロス・ソレールの大腿部に入り2枚目のイエローカードを出され、プロキャリア初の退場となった。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。