リバプールOB、ファン・ダイク負傷の“危険タックル”ノーファウルを糾弾 「理解できない」
スーネス氏が判定を痛烈批判 「自分たちの言っていることを分かってないのだろう」
リバプールOBの元スコットランド代表MFグレアム・スーネス氏が、オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクが負傷したシーンでファウルを取らなかったVAR(ビデオ・アシスタントレフェリー)を痛烈に批判したという。英紙「リバプール・エコー」が伝えている。
リバプールは“マージーサイド・ダービー”となるプレミアリーグ第5節エバートン戦に現地時間17日、敵地で臨んだ。キックオフからわずか3分でセネガル代表FWサディオ・マネがネットを揺らし、幸先よく先制したリバプールだったが、その直後、セットプレーで攻撃参加していたファン・ダイクがイングランド代表GKジョーダン・ピックフォードによる危険な“蟹ばさみ”タックルで負傷。右膝前十字靭帯の損傷の大怪我となった。
このシーンはファン・ダイクのオフサイドと判定され、VARの進言を受けて映像確認が入るも、主審の判定は変わらず。ピックフォードにカードが提示されることも、リバプールにPKが与えられることもなかった。スーネス氏は英衛星放送「スカイ・スポーツ」で、この判定に「驚いた。もしサッカーをする人間ならば、プロでも、セミプロでも、草サッカーの選手でさえ、あれを見ればオフサイドではなくタックルのほうに注目するだろう」として、次のように続けたという。
「常軌を逸している。元選手として言わせてもらうよ。オフサイドのことなんて考えもしなかった。しかし、座って判定を出す人々(VAR)は、あれをオフサイドだと思うなんて。理解できない。自分たちの言っていることを分かってないのだろう。1年ほど前にVARの設備を見たことがあるが、あれだけのテクノロジーを持っていながらミスをするとは、信じられない」
クラブはファン・ダイクの離脱期間について詳細を明かしいていないが、通常、前十字靭帯の負傷となれば最大で7カ月から8カ月の長期離脱となる可能性もある。コロナ禍での過密スケジュールがあったなかでも昨季プレミアリーグ全38試合にフルタイム出場を果たした守備の要がそれほどの離脱となれば、チームにとっては大きな痛手となるのは間違いないだろう。今はファン・ダイクの順調な回復を願いたい。