浦和・大槻監督、シュート20本超の猛攻に手応え “攻撃停滞”から脱出「喜ばしい」
柏戦で1-1のドロー 指揮官「チームに還元されるつながりがあればいいと…」
浦和レッズの大槻毅監督は、14日のリーグ第22節アウェーの柏レイソル戦に1-1で引き分けた試合後、選手の個性とチーム戦術の噛み合いが見られることへの手応えを話した。
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浦和は前節のサガン鳥栖戦で、アディショナルタイムの決勝ゴールで3連敗と3戦連続無得点をストップ。そして、この柏戦は攻撃面でチャンスを作ることに苦労していたチームとは思えないような姿を見せた。
開始わずか30秒で、前節に決勝ゴールのMF汰木康也、FW武藤雄樹、FW興梠慎三のトリオで決定機を作り、前半11分にもこのトリオの連携で相手の守備網を突破した。このビッグチャンスでは、いずれも興梠が相手GKとの1対1を決めきれずに得点にならなかったが、DF宇賀神友弥は「ふたりは長くやっていますし、その2トップの関係性がすごく良い。出し手もシンプルに相手を裏返すようなボールで相手のラインを下げるなど、やることはすごく明確になっている」と、前線の機能性を話した。
また、左サイドハーフの汰木が2つのビッグチャンスに絡んだのと同様に、右サイドハーフのMFマルティノスも2回の決定機を迎え、武藤はサイドからのボールにゴール前で合わせる決定機が2回あった。興梠の2本を含めたすべてがゴールになっていないという点で決定力を欠いたのは疑いようのない事実だが、選手が持つ個人的な特徴と大槻監督が今季から4バックを導入してやろうとしてきたことが、ようやく調和と噛み合いを見せ始めている感がある。
指揮官はその点について「選手には自分のスペシャリティは何かと常に言っているし、やり方のなかで、汰木が左にいれば汰木の良さが出るし、今日は連れてきていないが、関根(貴大)が出れば関根の良さが出る。自分自身の理解が高まって、それがチームに還元されるつながりがあればいいと常に話している。それが見られたのであれば喜ばしい」と手応えを話した。
この試合で20本を超えるシュートを放った浦和の姿は、結果だけを見て得点がコーナーキックのこぼれ球を押し込んだ1点だけだったチームとはかなり違う印象を与えるものだっただろう。8月、9月と攻撃の形が確立されずに得点力不足に苦しんだ浦和だったが、その出口を見つける手ごたえを得るゲームになったのではないだろうか。