「最低限イエローは出るべき」 足裏タックルがノーファウル判定…原因となった“距離”と“連携不足”
清水DFヴァウドが足裏タックルを受けるも、ノーファウルとなりドロップボールで再開に
台風の接近により悪天候下での試合が複数行われた10日のJリーグ。そのなかで開始早々、激しい足裏タックルがノーファウルとなり話題を呼んでいる。このジャッジについて、DAZNが配信する「Jリーグジャッジリプレイ」が解説。第21回となる今回は元日本代表FW大黒将志氏がゲスト出演し、ともに考察を行っている。
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問題のシーンはJ1第21節、清水エスパルス対サンフレッチェ広島の前半6分に発生した。自陣右サイドでボールを受けた清水DFヴァウドが相手を1人かわした後の場面、少し大きく出したボールに対して、ヴァウドの横から広島MF柴﨑晃誠がスライディングタックル。柴﨑はボールに触れることができず、足裏がヴァウドの立ち足である右足の脛あたりに接触した。
雨の中、スピードのあるタックルにヴァウドは悶絶。大きな叫びと仕草で痛みを訴えていた。解説者も思わず「かなり痛そう」と反応するほどだった。この試合を担当した中村太主審はその様子を見てプレーを一旦停止。判定はノーファウルとなり、ドロップボールで再開されている。
番組では大黒氏を始め、出演者全員が「最低限イエローは出るべき」とカードが出る事案だと意見が一致。そのなかで東京都サッカー協会審判委員長の牧野明久氏は、足の裏を見せていることから、「著しく危険なプレー」で退場となってもおかしくないと指摘している。
続けて、審判団がファウルを取らなかった理由も考察。牧野氏は中村主審がセンターサークルに位置しており、距離が少し遠かった点を挙げた。そして第4審や副審から気づけたこともあったのではないかとレフェリーの連携不足にも言及している。
今回の“ノーファウル”の原因は、審判団がグループとして事象を確認できなかったことにあると推測される。主審が全ての事象を把握するのは極めて困難なことであり、ピッチにいる4人のレフェリーが協力しつつ、より正確な判定を実現してほしいところだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)