森重真人が示した新たな可能性 新ポジションの「アンカー」挑戦に意欲

4年ぶりに中盤でプレー

 日本代表の森重真人は6日、札幌市内で行われた練習後、いかりの意を持つ『アンカー』挑戦への意欲を示した。アギーレ監督の初陣となった5日のウルグアイ戦では、まさかのサプライズ起用となった。DFが本職の森重は、キックオフの瞬間、最終ラインの前に立っていたのだ。4-3-3システムのアンカーで先発出場すると、そのまま後半44分に途中交代するまで中盤でプレーし続けた。
 広島皆実高校時代までは、中盤の底でプレーしてきたが、プロ入り後にDFへと転向した。2010年に、チーム事情で一時的にボランチでプレーすることもあったが、ここ数年は経験がない中盤での出場となった。
「あの場所は、守備においても攻撃にも参加しないといけない。試合数日前に言われて整理して臨めた部分はあるけど、90分間通してやることがまだできなかった」
 所属のFC東京ではセンターバックを務める。そのため、豊富な運動量が求められる中盤のプレーには不安も残す。ウルグアイ戦も終盤、ガス欠を起こして足をつると、ピッチを後にしてしまった。だが、「足の状態は、問題ないです」と言い、新たな挑戦を前向きに捉えている。
「反省点はある。ベネズエラ戦までこれから3日しかない。アンカーは新しい挑戦なので、まだまだ経験値を上げないといけない」
 細貝萌(ヘルタ・ベルリン)や、現在けがで戦列を離れている山口蛍(C大阪)、さらには米本拓司(FC東京)といった守備力が高く運動量が豊富なインサイドハーフの候補は多い。だが、攻撃に特化した選手を置く場合もあるが、かつ守備力も備えるアンカーの適任者はそれほど多くはない。森重は確かな足元の技術に加え、広島ジュニアユース時代まではFWを務めていた攻撃性も兼ね備える。運動量という課題を克服すれば、このサプライズは、単なるテストで終わらないかもしれない。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング