「唯一無二の選択肢」となったミラン本田 超過勤務もミハイロ監督は10番温存策を拒否
「あるポジションには選手がいるが…」
「ミランのメンバー構成を見ると、あるポジションにはたくさん選手がいるが、サイドにはいない。ミハイロビッチはアントネッリを左サイドに上げ、本来のポジションではないポーリや故障中のクツカをシフトする解決法はとりたくない。明日のラツィオ戦はバッカとルイス・アドリアーノがコンビで先発する。だからクロスが必要だ。アバーテとアントネッリとのオーバーラップは、本田とボナべントゥーラを助けるかもしれない」
資金難にあえぐミランは1月、ジェノアにイタリア代表MFアレッシオ・チェルチ、元U-21スペイン代表MFスソを放出。イタリア代表FWステファン・エル・シャラウィは期限付き移籍先のモナコが買い取りオプションを行使せず、ミラン復帰のチャンスもあったが、ローマに再レンタルに出した。しかしこれが大失策となり、エル・シャラウィはローマを来季のチャンピオンズリーグ出場に導こうと大爆発を続けている。この状況では自ずと本田と“ジャック”の愛称で知られるボナベントゥーラが起用され続けるしかない。
シニシャ・ミハイロビッチ監督に残された解決策は本来ボランチのアンドレア・ポーリ、2週間の離脱が発表されたユライ・クツカ、そしてサイドバックのルカ・アントネッリのコンバートだが、指揮官は本田と“ジャック”の起用に強いこだわりを見せている。もはやミランの両翼で唯一の選択肢となったふたりが指揮官の厚い信頼に応えたいところだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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