「全然違う」 イタリア2季目の吉田麻也、プレミアとの相違点を指摘「特にFWの…」

日本代表キャプテンで、現在はサンプドリアで活躍する吉田麻也【写真:©JFA】
日本代表キャプテンで、現在はサンプドリアで活躍する吉田麻也【写真:©JFA】

サンプドリア2年目の吉田、セリエAに集うストライカーの特徴について言及

 32歳になった今も、日本代表DF吉田麻也の挑戦は、まだまだ終わらない。日本代表は5日にオランダ・ユトレヒトでの合宿初日を迎え、キャプテンの吉田は練習前のオンライン取材に応じた。昨季途中からイタリアでプレーしている吉田は、イングランドとイタリアのサッカーの違いについて語っている。

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 2010年に名古屋グランパスからオランダのVVVフェンロへ移籍した吉田は、その2年半後にはイングランドのサウサンプトンへ移籍を果たした。世界のトッププレーヤーたちが集うプレミアリーグの舞台で、7シーズン半にわたってプレーした経験は、吉田自身にとってだけではなく、日本にとっても大きな財産だ。

サウサンプトンでの出場機会が減少した吉田は、今年1月にセリエAのサンプドリアへ加入。シーズン途中となる冬の移籍期間という難しいタイミングでの移籍になったが、14試合に出場した吉田は、2020-21シーズンも同じ舞台で戦いを続けている。

 会見でイングランドとイタリアのサッカーの違いについて問われた吉田が、頭の中に浮かべたのは、先日、現役を引退した元日本代表DF内田篤人氏の言葉だったようだ。日本と世界のレベル差を問われた内田氏は、UEFAチャンピオンズリーグ決勝とJリーグの試合を比較して「違う競技だなというぐらい、僕のなかで違いがある」と口にしたが、その言葉を用いながら、こう話した。

「先日、内田選手も引退会見で言っていましたが、まったく競技が違う。僕、個人的にはもちろんJリーグとヨーロッパのサッカーは違うと思います。もっと細かく言うと、イングランドのフットボールとイタリアのカルチョも全然違うなと、この半年、実際にイタリアに身を置いて体感しています」

 そして、より具体的なフットボールとカルチョの違いについても、世界的なストライカーと対峙し続けているDFの立場から言及した。

「サッカーの運動量、インテンシティーはイギリスのほうが圧倒的にあると思いますが、ゴール前の特にFWのクオリティー。僕が対峙するのはいつもFWですが、イブラヒモビッチ、クリスティアーノ・ロナウド、ジェコ、うちにいるクアリアレッラも37歳ですが、そういうベテラン選手は、ほとんど試合で動かない。でも、ワンチャンスをものにできる集中力と決定力を持っています。そして、それで結果を出せばイタリアでは認められる。それがイタリアのFWの特徴かなと感じています。僕はDFとしては、イギリスの時ほど前に前にインターセプトを狙うよりは、ボックス内に入ってきたところをしっかりブロックすることを求められていると思います」

 年齢を重ねると、自身の形ができてしまい、なかなか変化をすることは難しい。だが、新たな環境に身を置いたことで、吉田はプレーの幅が広がっているようだ。そして、そうした経験を、日本代表でコミュニケーションをとりながら、若い選手たちとも共有していきたいと話す。

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