セリエA上位対決でユベントスが“不戦勝” 新型コロナ対策のためナポリが移動できず

ユベントスとナポリの試合は没収試合となった(写真はイメージです)【写真:Getty Images】
ユベントスとナポリの試合は没収試合となった(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

保健局からの通達でナポリはトリノ遠征が不可に 試合の取り扱いは改めて議論される見通し

 イタリア・セリエAの大一番となるはずだった4日のユベントス対ナポリの一戦は、新型コロナウイルスの影響をもろに受けてまさかの没収試合となった。現状ではリーグの規定により試合会場を訪れなかったナポリの責任が問われ、ユベントスの3-0勝利が見込まれている。イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」などが報じている。

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 ユベントスはアンドレア・ピルロ新監督、ナポリはジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が率い、現役時代にACミランやイタリア代表でともにプレーした親友による初対戦ということでも注目された。しかし、試合前日時点で双方のチーム内に新型コロナウイルスに陽性反応を示したスタッフや選手が出たことで、開催が危ぶまれた。

 その結果、ナポリのあるカンパーニャ州の保健局は3日に、感染拡大を避けることを理由に、ナポリのチームに対して移動の禁止を通達。ナポリはトリノへ遠征できず、試合直前で中止が決まった。そして、リーグの定めるプロトコルでは試合が実施可能という扱いになっていたため、ユベントスの不戦勝という形になることが見込まれているという。

 ユベントスのアンドレア・アニェッリ会長は衛星放送局「スカイ・スポーツ」に対して、3日の時点でナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長からメッセージを受け取り、試合の延期を要望されたと明かしている。一方で「ユベントスはルールを守る」という方針を伝え、リーグ規定に合わせた行動をとったことを主張した。

 また、その後に行われたアニェッリ会長の記者会見について、ユベントスの公式メディアは「連盟のプロトコルはアップデートされていくもの。連盟と大臣たちはお互いをよく理解している。よくできた決まりであり、それにより陽性のケースがあったチームもこれまで通常の活動ができている。デ・ラウレンティスとは数日前に話をし、私は規則に従うと伝えた」と話したことが伝えられた。

 一方で、今後には裁定委員会により改めてこの試合の取り扱いが議論されるともレポートされている。セリエAの上位対決は思わぬ形でピッチの外に決着が委ねられることになってしまった。

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