リバプール生え抜きMF、PK失敗が退団の決定打に? 英紙が指摘「残酷な結末を迎える」
リバプールはカップ戦でアーセナルに惜敗 南野はPK成功もウィルソンは失敗
リバプールは現地時間1日、カラバオカップ4回戦でアーセナルと対戦し、0-0でもつれ込んだPK戦で4-5と競り負けた。日本代表MF南野拓実は先発フル出場しPKも成功させたが、英メディアはクラブの生え抜きであるウェールズ代表MFハリー・ウィルソンについて、「ウィルソンのリバプール残留は残酷な結末を迎える」と見出しを打ち、クラブ退団の決定打になる可能性を指摘している。
今季開幕直前に行われたコミュニティー・シールドでも対戦した両チームだが、その時もリバプールは1-1で迎えたPK戦の末にアーセナルに競り負けた。一方、9月28日のプレミアリーグ第3節ではリバプールが3-1で勝利。中2日で早くも今季3度目となる対戦となったが、控え組中心に構成されたスカッドで、南野は3トップの最前線で先発を飾った。
0-0で迎えた前半45分には、ゴール前に走り込んだ南野がこぼれ球をダイレクトボレーで合わせるも、シュートはクロスバーを直撃してしまい最大の決定機を逸していた。試合はスコアレスのままPK戦に突入し、南野は3人目のキッカーとして成功させたが、チームは最終的に4-5で競り負け、カップ戦からの敗退を余儀なくされた。
そうしたなか、英地元紙「リバプール・エコー」は「移籍問題は保留となっているが、ウィルソンのリバプール残留は残酷な結末を迎える」と見出しを打ち、6人目のキッカーを務めてPKを外してしまったウィルソンに脚光を当てている。リバプールの下部組織で育った23歳MFは数々のクラブへの期限付き移籍を経て、今季からレンタルバックしていた。
昨季はレンタル先のボーンマスで7得点を記録しており、マンチェスター・シティ相手に決めた鮮烈な直接FK弾が印象深いが、最終的にクラブは降格することになった。また、リバプールは今夏にバイエルン・ミュンヘンからスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラというワールドクラスの司令塔獲得に踏み切っている。
中盤は飽和状態にあるため、現地メディアではウィルソンの放出が取り沙汰されていたが、アーセナル戦で先発に抜擢されたことで、ユルゲン・クロップ監督にアピールする“ラストチャンス”という見方もされていた。だが最終的には重要な場面でPKを外してしまい、アーセナルに勝利を譲り渡す結果となってしまった。
同紙は記事内で、「リバプールでのプレーを14年間も待った末に、たった数日でクラブを去る選手を聞いたことがあるか? アーセナル戦で悪夢に見舞われたウィルソンがそうなるかもしれない」と指摘し、「誰も望まなかった形で別れを告げることになるかもしれない」と主張。チャンスをものにできなかったウィルソンは、今夏の移籍市場でクラブを退団することになるのだろうか。