エッ岡崎がCKキッカー!? 新境地開拓のFWにアギーレ監督は及第点
人生初のキッカー務める
日本代表のハビエル・アギーレ新監督は、5日のウルグアイ戦(0-2で敗戦)でさまざまなサプライズを披露したが、CKのキッカーでも札幌ドームのどよめきを生んだ。マインツのFW岡崎慎司が左CKのキッカー役に任命されたのだ。
「CK? 人生初です(苦笑)。昨日、練習でやれるかみたいな感じで言われて、初めてですって言ったら、“やってみよう”と」
テクニックやキックの精度で勝負するタイプではない岡崎の武器は、これまで決定力でむしろコーナーに合わせる側だった。本人も驚く未経験の役割だが、メキシコ人指揮官は岡崎の適正を見極めたかったようだ。キッカー役に任命した一本目のキックは、緊張のせいか、ファーサイドに大きく外れた。だが、2本目は十分及第点のコースと軌道を描いた。
本人は「一発目、ちょっとミスったんですけど、2回目はよかったのかなと思いますけど。(監督から)良かったと言われました」とアギーレ監督から合格点を付けられたことを明かした。アルベルト・ザッケローニ監督からは右のワイドを任されることが多かったが、ウルグアイ戦では3トップの左ウイングとして出場した。
「一昨日くらいから(3トップの左サイドで)練習してて、まあでもそんなに悪くなかったと思う」
岡崎は、敵陣でボールを持って反転し、突進するなどチャンスメークもした。周囲が連係に戸惑い、相手の運動量とメンバーが落ちた終盤までパフォーマンスを出せない中、岡崎は自力を見せつけていた。
マインツでも得点を量産する岡崎は、新政権でCKキッカー、そして、左ウイングという新境地を与えられた。固定概念を覆すような采配もアギーレ流なのかもしれない。その中で躍動する日本のアタッカーの姿が、おぼろげながら見え始めた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web