本田の視線 初戦を終えたアギーレジャパンの守備に合格点も個々の特長発揮が第2戦へのカギ
収穫はディフェンス
日本代表のMF本田圭佑は5日、0-2で完敗したアギーレジャパン初戦のウルグアイ戦の試合後、守備面の改善に向けて手応えを口にした。試合は、4-3-3システムでスタート。中盤の底のアンカーに入ると思われたヘルタ・ベルリンMF細貝萌が一つ前のセントラルミッドフィルダーに入った。そして、ブラジルワールドカップと、FC東京でストッパーを務める森重真人がその位置に入った。本田は言う。
「収穫はやはりディフェンスかなと。ディフェンスに特長のある選手が割と多かった。前半、特に、自分たちがミスを犯して、失点するまではほとんど向こうにやりたい形でやらさなかったんじゃないかと思います」
攻撃面での展開力や、ポゼッションに関しては課題を残したが、守備面では安定した機能性があったというのだ。ミス絡みで失点するまでは、ある程度、ウルグアイの強烈な攻撃陣にも対応できていた。まずはリスク管理を整理しなければいけない。チームとして攻撃偏重だった前代表と、現代表のベクトルの違いは、初戦から明確にされていたと言えるだろう。
「課題という面ではたくさんあるんですけど、当然、初期の段階で一つひとつつぶしていく。たとえば、まずはそれぞれの特長を日本代表の場でまず出す。それをお互いが理解するということじゃないかと思う。あまりにも時間が短い中で、あれやろう、これやろうというのではなくて、持ってるものを100%近く出す。それをなんとかかみ合わせさえすれば、サッカーにはなるのかなと思ってます。今日で言えば、自分たちが持ってるもの自体も出せてないっていうのが、やはり課題だったんじゃないかと思います」
一緒にプレーしたことのない選手も多く、短期間でピッチ上で”あうんの呼吸“と呼べる連動性を発揮できれば最高だった。が、それは至難の業だ。その代わりに、まずは個々の特長を出す。その上で、周囲に何とか呼吸をあわせようと努力する。自分を表現するという第一段階を初戦でチームはクリアできなかったのかもしれない。9日には、第2戦のベネズエラ戦を控える。やはり本田は、わずかな期間でもチームが成長するために、厳しい視線をチームに送っていた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web