浦和ラスト1分で執念の同点劇! 日本代表FW興梠の同点弾でアジア王者広州にドロー

試合終了間際にエースが大仕事

 浦和は後半に入ってもチャンスをつかんだ。同6分、右サイドからの崩しから梅崎のラストパスをズラタンがスルーし、タイミングよく走り込んだ武藤がワントラップしてシュートしたが、相手GKのファインセーブに遭った。しかし、ミハイロ・ペトロビッチ監督のもとで築き上げた連動したパスワークで広州恒大を慌てさせたシーンだった。

 そして指揮官は同17分にMF青木拓矢からFW李忠成、武藤から日本代表FW興梠慎三の同時投入を決断。その4分後にはDF森脇良太のアーリークロスにフリーになった興梠が頭で合わせたものの、枠をとらえられなかった。このビッグチャンスを逃すと背番号30のストライカー、そして浦和ベンチは大きく天を仰いだ。

 しかし後半44分、その興梠が意地を見せる。左サイドで槙野が上げたクロスをズラタンが落とし、興梠が右足ダイレクトで振りぬくと、地を這うような強烈な一撃がゴールネットに突き刺さった。終了間際にゴールを射抜いたエースの一撃で、浦和は2-2の同点に持ち込んだ。

 浦和としてみれば序盤の不可解なPKと追加点に苦しめられたが、勝ち点が並べば当該チーム同士の対戦成績が優先されるこの大会で、アウェーゴール2つと貴重な勝ち点1を確保した。同グループのもう1試合は、シドニーFC(オーストラリア)が浦項スティーラーズ(韓国)に1-0で勝利。この結果、勝ち点を6に伸ばしたシドニーFCが首位を守り、浦和は浦項と勝ち点4で並んだが、当該チーム同士の対戦成績により3位となっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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