ウェールズにある「ベイルというボーナス」

　独力で試合を決定づけられるFWギャレス・ベイル（レアル・マドリード）を擁することは、チームにとって大きなストロングポイントだ。しかし、強さの秘訣は決してそれだけではないと、ギグスは分析している。

「ウェールズはこの舞台に相応しいチーム。彼らはチームとして戦い、そこにベイルというボーナスも付いている。ウェールズはグループステージを突破しなければならない。ベイルを擁する彼らと対戦したいと思うチームがあるとは思えないが、もちろん彼らはベイルだけのチームではない。彼らはまるでクラブチームのようだ。たくさんの選手が、一緒になって成長しているんだ」

　マンチェスター・ユナイテッドで一時代を築いた天才レフティーは、母国の強さの秘訣を、ベイルのようなスペシャルな選手の存在だけでなく、チームの団結力やチームワークの賜物であると語った。

　ギグスは「初戦に勝てば、突破はできるだろう。しかし、負ければ一気にプレッシャーがかかってしまうだろう」と、真剣勝負の場における初戦の重要性も強調していた。アーセナルのMFアーロン・ラムジーらタレントを揃えるが、代表チームとしての実績に乏しいウェールズ。この夏、世界を驚かせることはできるだろうか。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images