なでしこ佐々木監督の退任が正式発表 色褪せることなき8年間の功績
日本サッカーを史上初の世界一に導く
2008年からなでしこジャパンを率いてきた佐々木則夫監督が、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選の終了をもって3月10日付で退任したことが、11日に日本サッカー協会から正式に発表された。
現在J1の大宮アルディージャの前身にあたるNTT関東サッカー部で指導者としてのキャリアをスタートさせた佐々木氏は、06年になでしこジャパンのコーチに就任。以来、女子のトップカテゴリーの指導者としてキャリアを築き上げてきた。
コーチから昇格した就任1年目の08年北京五輪で4位という過去最高成績を残すと、11年には女子ワールドカップドイツ大会で優勝。該当年度の女子部門FIFA最優秀監督賞にも輝いた。12年にはロンドン五輪で過去最高成績を更新する銀メダルを獲得。15年には女子ワールドカップカナダ大会で準優勝にも輝いた。
記憶にも新しい16年リオ五輪最終予選では、初戦のオーストラリアに敗戦したことが大きく響き、最終的には2勝1分2敗の3位。2位までに与えられる本大会への出場権を逃していた。試合後には「しっかりと責任を取る」と、事実上の退任発表を言葉にしていたが、このたび日本サッカー協会から正式発表された。
後任人事は発表されていないが、現状ではU-23とU-20の女子代表を率いる高倉麻子監督の就任が有力視されている。
異例とも言える8年間の長期政権となったが、花道を飾るといった形での退任とはならなかった。しかし、男女を通じて初めて日本サッカーを世界のナンバーワンに導いた功績は色あせることがない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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