杉本健勇、“今季初ゴール”の舞台裏を告白 「『お前が蹴っていいぞ』と言われていた」
札幌戦でPKを含む2ゴールを挙げた杉本、FW興梠とのやり取りに言及
浦和レッズのFW杉本健勇は、13日の北海道コンサドーレ札幌戦でPKを含む2ゴールで、4-3の勝利に貢献した。今季のリーグ戦初ゴールになったPKについて、FW興梠慎三とキッカーについての話し合いが以前からあったことを明かした。
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浦和は前半11分、左サイドからMF関根貴大がペナルティーエリア内でドリブル突破を狙ったところ、戻ってきたMFチャナティップのファウルでPKを得た。この時、キッカーとして向かったのは杉本で、ゴール右サイドへ冷静に流し込んだ。新型コロナウイルスの影響による公式戦中断の前、2月にはルヴァン杯のベガルタ仙台戦で得点して多杉本だが、リーグ戦はこれが今季初ゴールだった。
杉本はこのPKについて「慎三くんと話していて、試合前も『もしPKだったらお前が蹴っていいぞ』と言われて自分たちの中では決まっていたので、PKになった時は僕というのは2人の中では決まっていました。決められて良かった」と振り返った。浦和のPKは興梠かレオナルドが蹴ることが多いが、この日レオナルドはベンチスタートだったことですんなりと杉本に決まった。
このやり取りは、昨季に浦和へ加入した杉本が、3月17日の第4節で古巣セレッソ大阪と対戦した時と全く同じだった。それまでゴールが生まれずに苦しんでいた杉本に対し、興梠がかけた言葉は「もしPKあったら、お前が蹴っていいよ」というもの。そのC大阪戦は浦和に加入しての初ゴールがPKで生まれ、この札幌戦は今季のリーグ戦初ゴールだった。9年連続のJ1での二桁ゴールが掛かっているエースだが、チームのために杉本がゴールのリズムをつかむことを助ける言葉をかけた。
そのゴールがあった杉本は、同20分にはMF青木拓矢が最終ラインからクリアに近いような縦パス1本を前線に送ったものに反応。そのまま持ち込んでGKとの1対1を制して、この日の2点目を挙げた。そのゴールに杉本は「相手のディフェンスラインの背後へ走ってチャンスを作るというのは話していましたし、青木くんから素晴らしいボールが来たので、冷静に流し込むこめた」と振り返った。
これまでの戦いでは、中盤から最終ライン近くまで下がって守備に貢献するようなプレーがあった一方で、なかなかゴール前でのプレーが増えてこなかった。それだけに「体を張ることは、もちろん当たり前のことなんで、それプラスアルファ自分のポジションは得点を取らないといけないですし、その面で貢献できないのはすごく自分自身が歯がゆかった」とも話す。
興梠からの“アシスト”を受けて今季初ゴールを決めた杉本が、この札幌戦をきっかけにゴールのリズムをつかむことは浦和にとっても望まれる。FWにとって最良の薬ともいえるゴールは、杉本を復活させるかもしれない。