ミランが相次ぐ補強も本田への信頼は不動 伊紙は得点王争いに絡む可能性にも言及
「インザーギは本田の才能を評価している」
8月31日のセリエA開幕戦ラツィオ戦で先制点を決める活躍を見せたACミランMF本田圭佑について、4日付のイタリア地元紙ガゼッタ・デロ・スポルトが「生まれ変わった」と絶賛している。
本田はラツィオ戦の前半7分、左のスペースを突いたFWエルシャラウィから送られたパスを右足でダイレクトで合わせ、GKの股間を抜いてゴール。この得点に関して同紙は「ファラオーネ(イタリア代表FWステファン・エルシャラウィ)の復活を祝った後、本田を称賛する番だ。日本では天皇のように人気がある。彼のゴール、そして、ラツィオ戦の今季初勝利、インザーギ監督の新しい王国が始まった」と報じ、負傷で昨季の大半を棒に振ったエルシャラウィの活躍とともに本田のゴールを称えている。
さらに記事では本田に対するインザーギ監督の絶大な信頼に言及。「なぜ本田は新監督のインザーギとこんなに調和しているのか。インザーギは彼の才能を評価している。チーム練習でも注意を払っている。インザーギは開幕スタメンの座を与えて、彼はそれに応えた。トーレスが入って、ケガのパッツィーニが戻って、ボナベントゥーラが入っても、本田のプレーするスペース、彼に対する配慮は損なわれないだろう。ピッポにとって、本田は堅実な供給源の1人だ」と報じている。
ガゼッタ紙が「すでに今季はゴールを決めて、昨シーズンのゴールの記録に達した(14出場1ゴール)。圭佑は得点王のランキングに押し入ろうと試みるかもしれない」と報じていることからも分かるように、開幕戦のゴールによって本田に対する地元メディアの評価は確実に変わってきている。得点王争いの話題も持ち上がるほどだ。
ただ、イタリアメディアの身のこなしはあまりにも敏捷で、結果次第では評価が一転する可能性も十分ある。移籍市場の終盤で着実な補強を済ませ、チーム内競争も活性化するミラン。本田がその評価を確固たるものにするためには、結果を残し続け、インザーギ監督の信頼を絶対のものにすることが重要だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web